鼻づまりは、大人にとってはたいてい大事ではありませんが赤ちゃんにとっては大事です。
まだ自分で対処できない赤ちゃんは、鼻がつまっていてもどうしたら良いのかわかりません。
そして鼻がつまっていると夜も度々起きてしまって、赤ちゃんもママもとても大変です。
そんな鼻づまりの時の自宅で出来る対処法を6つご紹介します。
目次
風邪や鼻水による赤ちゃんの鼻づまりの原因
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まず鼻づまりが何故起こるのか見てみましょう。
私たち人間の体の約60%は水で出来ていて、体内は常に湿った状態にあります。
そして呼吸する際に取り込む空気によって体内が乾燥してしまうのを防ぐために、鼻の奥では空気を加湿してから体内へ送り込みます。
そのため鼻の奥には常に水が必要で、毎日平均約1リットルもの鼻水が出ているのです。
健康な場合は、その鼻水のほとんどが喉へと流れてしまうため鼻づまりは起こりません。
しかしウィルスの侵入や体温調節が上手にできない時に、この鼻水がつまってしまう事で鼻づまりとなってしまうのです。
しかしこれは私たち大人の話で、赤ちゃんの鼻づまりの場合には少し原因が違ってきます。
赤ちゃんはまだ体がとても小さく、鼻もとても小さいですよね。
鼻腔が狭いのはもちろん、鼻の穴も大人に比べたらとんでもなく小さいです。
体が小さい分鼻水の分泌も少なければ鼻づまりの原因は大人と同じと考えられますが、赤ちゃんの鼻水の分泌量は大人とさほど変わらないのです。
大人の鼻に比べたら比較にならない程小さい鼻で、鼻水の分泌量は大人と同じ位あるのですから赤ちゃんの鼻はつまりやすくなって当然と言えるのです。
また、赤ちゃんはまだ自分の体温調節が上手にできません。
そのため、ちょっとした気温の変化やウィルスにも敏感に反応して鼻づまりを起こしてしまうのです。
母乳がカギ!赤ちゃんの鼻づまり解消法6選!
赤ちゃんはとても鼻づまりを起こしやすい状態にあるため、ママはその都度対処しなくてはなりません。
そんなママのために、自宅でもすぐに実践できる鼻づまり解消法を6つご紹介します。
1.母乳を点鼻する
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母乳育児中のママには是非実践してもらいたいのが、この「母乳を点鼻する」という方法です。
母乳には、免疫成分が大変多く含まれています。
また抗感染成分や抗炎症作用、殺菌作用のある成分も多く含まれています。
その母乳を鼻に点鼻する事で、これらが作用し鼻づまりが解消されるのです。
但しこの方法は医学的なものではないので、科学的に効果が実証されている訳ではありません。
しかし母乳点鼻による効果は、多くのママが実証しその効果は広く知られつつあります。
母乳を点鼻する際には、必ず新鮮な母乳を使用します。
赤ちゃんを仰向けに寝かせた状態で、スポイトを使用して1~2滴程鼻へ入れます。
最後に綿棒やティッシュで鼻水をふき取ってあげれば完了です。
ちなみに、母乳はママの血液から出来ています。
そのため体内に入っても他の細胞等の圧と大差がなく浸透しやすくなっており、赤ちゃんの鼻に入れても痛くないのです。
また、点鼻の際には仰向けにしてあげる事がポイントです。
鼻の奥までしっかりと母乳が届く様に、仰向けの状態で点鼻してあげましょう。
そして、一度にあまり多くの母乳を入れない様に注意して行いましょう。
母乳で赤ちゃんを守る?!
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余談ですが母乳には免疫成分や殺菌成分等、赤ちゃんを守る成分が多く含まれています。
この成分を応用して母乳を点鼻する以外にも、外出時に赤ちゃんを守る役割を果たしてくれます。
新鮮な母乳を外出前に赤ちゃんの鼻に塗っておくと、ちょっとしたウィルス対策になると言われているのです。
まだマスクができない赤ちゃんも、何もしないよりはウィルス対策として安心できますよね。
また点鼻以外にも点眼しても効果があるとされています。
そして切り傷や虫さされ等に対しても、殺菌作用や抗炎症作用が効果大と言われているのです。
しかしどれも科学的に効果が証明されているものではなく、ママの体験から実証されているものの様です。
この様に赤ちゃんの栄養源として以外にも、母乳には赤ちゃんを守る成分が多く含まれているのです。
2.玉ねぎを使用する
家庭の常備野菜の一つでもある玉ねぎ。
玉ねぎには「硫化アリル」という成分が含まれています。
この硫化アリルには免疫力をアップさせる作用があり、鼻づまり解消に効果的とされています。
玉ねぎを切ると涙が出ますよね。
これは、玉ねぎを切る事により硫化アリルが気化して目や鼻を刺激する事が原因です。
同じ様にこの硫化アリルが鼻を刺激する事によって、鼻づまりの解消を計るのです。
また玉ねぎには免疫力を上げる以外にも、疲労回復や新陳代謝を促す作用もあります。
切った玉ねぎを鼻の上に乗せると効果が出ると言われていますが、特有の匂いがあり赤ちゃんは嫌がるかもしれません。
そんな時は切った玉ねぎを赤ちゃんの傍に置いておくだけでも、効果が期待できそうです。
3.吸引器を使用する
一番一般的な方法として知られているのが、鼻水の吸引器です。
耳鼻科へ行くと、赤ちゃんの鼻水を専用の機械で吸い取ってくれますよね。
鼻水の吸引器は、耳鼻科の機械の簡易版と言ったところです。
鼻水を吸い取ってもらえれば、当然赤ちゃんの鼻づまりも解消します。
しかし吸引器での鼻づまり解消は一時的なものですので、こまめに吸引してあげる必要があります。
また吸引器を嫌がる赤ちゃんも多いので、無理のない程度で行いましょう。
4.加湿する
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鼻づまりの一番の大敵は、乾燥です。
鼻づまりの解消には、乾燥しない様に加湿する事が何より大切です。
乾燥していると、鼻づまりはどんどん悪化してしまいます。
加湿器を使用する等して、なるべく部屋の湿度を保つ様にしましょう。
赤ちゃんがいる部屋の湿度は、約40~60%が一番良いと言われています。
加湿器がない場合には、洗濯物を干したり濡らしたタオルを干しておくだけでも効果があります。
またお風呂に入れてあげるのも、大変効果的です。
しっかりと体を温めて、湯冷めしない様に気を付けてあげましょう。
5.鼻を温める
蒸しタオル等で鼻を温めてあげると、乾燥が緩和され代謝も上がって鼻づまりが解消されてきます。
これは加湿はもちろんの事、鼻の中の代謝を上げる事で鼻づまりの原因を解消していく方法です。
とても手軽で効果も期待できる方法ですので、是非寝る前等に試してみると良いでしょう。
但しタオルが熱くなりすぎない様に、注意して下さいね。
6.頭を高くする
鼻づまりの時は、夜なかなか眠れないものです。
赤ちゃんが眠れずに夜中に泣くと、ママも体力的に辛くなってしまいますよね。
眠る時には、赤ちゃんの頭を少し高くしてあげると鼻づまり解消に効果があります。
頭だけを高くするよりも、上体を少し起こす様な姿勢にしてあげると眠りやすくなりますよ。
また仰向けよりも横向きで眠った方が、鼻づまりが解消して眠りやすくなる事もある様です。
鼻づまりでも、こんな時は病院へ!
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赤ちゃんにとって鼻づまりは、日常茶飯事と言えます。
しかし、いつもの鼻づまりだからと自宅で対処していてはいけない時もあるのです。
- 鼻水が1週間以上止まらない
- 発熱がある
- 咳が出る
- ずっと機嫌が悪い
- 母乳やミルク、離乳食が食べられない
上記の様な症状がある場合には、すぐに病院で診察してもらいましょう。
鼻づまりの症状だけでは病院へ行き辛いと思ってしまうママも多くいますが、鼻づまりから中耳炎や副鼻腔炎等になってしまう事もあり得ます。
自分だけで判断せずに、早めに病院で受診していきましょう。
また、鼻づまりの際には小児科へ行くか耳鼻科へ行くか迷うママも多いですよね。
耳鼻科は鼻水を取る専用の機械がある点と、病院で風邪等他の病気をもらう心配が少ない点がポイントです。
ですが基本的には小児科でも耳鼻科でも診察してもらえますので、ママが安心できる病院を選んで受診しましょう。
赤ちゃんの鼻水はこまめにケアを!
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赤ちゃんの鼻水は都度取ってあげる事が重要ですが、鼻水の色にも注目しておきましょう。
サラサラで透明
サラサラで透明な鼻水は、気温や湿度の変化によるものがほとんどです。
鼻水以外の症状がなく、赤ちゃんの機嫌も良い様であれば様子見で大丈夫な時期です。
粘っこい白
サラサラではなく少し白っぽい鼻水は、ウィルス等が入って鼻の粘膜が炎症を起こしている可能性があります。
こちらも他の症状がなく機嫌が良い様であれば、様子を見ていきましょう。
ドロッとした黄や緑
ドロッとしていて色の付いた鼻水は、赤ちゃんの体内にウィルスがいて免疫が働いている時に出るものです。
また、治りかけの頃に出やすい鼻水です。
この鼻水は放っておくと蓄膿症になってしまう場合があるので、いつも以上にこまめに取ってあげましょう。
いずれにしても赤ちゃんの鼻づまりは、こまめにしっかりとケアしていく事が大切です。
鼻水に気付いたら、その都度ティッシュや綿棒で優しく取ってあげましょう。
しかしティッシュで何度も拭いていると、かぶれてしまう事もあるかもしれません。
心配な時には、より柔らかいティッシュやウェットティッシュを使うと良いでしょう。
また鼻づまりは、根本的に治していく必要があります。
部屋の湿度や温度を適切に保ち、乾燥を防ぐ事を日頃から心がけておきましょう。
そして栄養のある食事やミルク、母乳をしっかりとあげて健康な体を作ってあげましょう。
まとめ
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赤ちゃんはよく鼻づまりを起こします。
その度に病院へは行き辛いと思うママは、まず自宅でできる解消法を試してみましょう。
しかし鼻水が一向に改善しなかったり熱や咳等の症状も伴う場合には、すぐに受診する事を忘れずに心がけておきましょう。
いつもの鼻づまりだからと放っておくと、思わぬ病気が潜んでいる事もあるのです。
日頃から赤ちゃんが生活する部屋の環境にはしっかりと気を配り、健康管理をしていく事が大切です。
また赤ちゃんの様子もしっかりと観察して、少しでも違和感を感じたら病院へ行く様にしていきましょう。