遅刻しそうなのに何故か早く走れない!
やっと目的地に着いたと思ったら、パッと目が覚めて夢だった事を知る。
このような意味の分からない夢は、誰もが見た事があるのではないでしょうか。
夢って、とっても不思議ですよね。
そんな夢について、掘り下げてみましょう!
目次
なぜ夢を見るの?
人間は、睡眠が欠かせない生き物です。
睡眠をとる事で、体の疲れを癒して細胞を修復していきます。
それと同時に、その日に得た膨大な量の情報を処理していくのです。
そのため、体は休息状態になる睡眠中ですが脳は活動しているんですよ。
そして脳が活動しているからこそ、夢を見るのです。
睡眠中は、レム睡眠とノンレム睡眠を定期的に繰り返しています。
夢は、浅い睡眠であるレム睡眠時に見ると思われている人も多くいます。
しかし実際は、睡眠中は常に夢を見ているとされているんですよ。
そしてレム睡眠とノンレム睡眠が切り替わる毎に、それぞれ違う夢を見ているのです。
レム睡眠の時には現実的な夢を見、ノンレム睡眠の時には抽象的で意味が分からない夢を見る事が多いとされています。
レム睡眠の時、人間は神経細胞が活発になります。
そのため視覚や手足の動きが感知でき、現実的な夢を見る様になります。
またレム睡眠は、起きるための準備という役割もあります。
レム睡眠は現実に近い夢を見るので、目覚めても寝ぼけにくくなるんです。
それに対してノンレム睡眠時に起きると、どうしても寝ぼけてしまいます。
これはノンレム睡眠の時は、大脳も休んでいるからとされています。
そのため、レム睡眠のタイミングを見計らうと起きやすいと言われているのですね。
夢は記憶を整理する?
夢の役割は、記憶の整理だと言う説が有力となっています。
実際、夢に出てくる物事は記憶と想像力からなっているとされているんですよ。
人間は、膨大な容量となる記憶を持っています。
そんな記憶は毎日どんどんと増えていくもので、減る事はありません。
この大変な量の記憶を整理するために、夢を見るのです。
夢の元となる記憶は、つい昨日経験したものから10年以上前のものまで様々です。
全ての記憶の中からランダムに取り出された記憶に、さらに想像が加わって夢となるのです。
また私たち人間は、自分で自覚しているよりも多くの記憶を抱えています。
例えば「10日前に食べた朝ごはん」なんて、正確に言える人は少ないのではないでしょうか。
これは「忘れてしまっている」訳ではなく、「記憶を取り出せなくなっているだけ」とされているんですよ。
そのため、記憶にはしっかりと残っているケースが多いのです。
こうして私たちは、実に膨大な量の記憶を溜め込んでいる訳です。
そんな自分でも取り出せなくなっている記憶を整理するためのものが、夢なのです。
夢の内容を覚えてる時は人に話すべき?
よく、「悪い夢は人に話すべき」と言われますよね。
これには、科学的根拠はありません。
そもそも、夢って内容を覚えている事の方が少ないものです。
その上、「夢を見る日の方が少ない」なんて思っている人も多いですよね。
しかし実際には、夢は毎日必ず見ているんです。
それも、何回も違う夢を見ているとされているのです。
前述した様に、レム睡眠とノンレム睡眠が切り替わる度に違う夢を見る様になっています。
そのため一晩のうちに、平均4つほどの夢を見ている事になります。
そんな中でも、夢を覚えているのは起きる直前に見ていた夢のみの事が多くなっています。
ただしこれも、必ずしも内容を覚えている訳ではありません。
自然と忘れていってしまうからこそ、「夢を見なかった」と錯覚する日が多くなっている訳です。
悪い夢を見た時は誰かに話そう
悪い夢を見た日は、どうしても気になってしまうものですよね。
そんな時は一人で悶々と考えているよりも、誰かに話してしまった方がラクになる時が多いものです。
1人で考えるより、話して気持ちを落ち着かせるほうがストレスも少ないはず。
心理学的な面から見ても、こうして「誰かに話す」という事はとても有効です。
特に悪い夢は不安を助長させてしまうものなので、人に話すと良いと言えるのです。
昔から言われる「悪い夢は人に話すべき」とは、「悪い夢を正夢にしないため」と解釈する人が多くなっています。
その反面、こうした心理的な理由が隠されているのかもしれませんね。
夢の意味とは?
夢占いは、非常に人気の高い占いの一つです。
人間の無意識の部分が現れるとされている「夢」における占いは、まだまだ科学的根拠は乏しいですが信頼度は決して低くありません。
「記憶の整理」が目的の夢ですが、そこには無意識下でのメッセージが隠されていると考える人も多いのです。
例えば、「願望の心理」もその一つです。
強く願えば願うほど、やはり夢にはその願望が現れやすいと言われています。
しかし自分が意識していなくても、無意識下で願望が強くなっているものでも夢に現れやすいと言えます。
そこで、夢を見て始めて自分の願望に気付くというケースもあるんですね。
夢は悪夢が多い?
夢は基本的に悪夢が多いとされています。
ただしこれは一概に、何かの意味付けができるものではありません。
人は、強烈な映像ほど忘れにくいものです。
それは夢でも同様で、強烈な悪夢ほど覚えているとも言えます。
そんな悪夢で多いのが、「死」に関連するもの。
これは、夢占いにおいては「生まれ変わりや再生」と意味する吉夢とされています。
死は、誰しもが恐怖の対象であると言えます。
そんな死に関連する夢は、大半の人が見るものでもあるのです。
こうして、悪夢は一概に「良くないもの」であるとは言えないんですね。
しかし悪夢の種類によっては、注意しなければならないものがあります。
例えば、同じ様な悪夢を長期間見続けているといったケース。
こうした場合では、精神的に何か問題を抱えている事も多くなっています。
例えば「鬱病」や「PTSD」などで、トラウマ体験が元となって悪夢を見せている事もあるのです。
あまりにも同じ様な悪夢を見続けていて、睡眠自体に支障をきたす様ならば医師に相談していきましょう。
夢は自分でも気付いていない心の状態を表す事もあるのです。
良い夢を見るためのポイント!
できれば、誰だって良い夢を見たいものですよね。
気持ちの良い見たい夢を見れたら、睡眠が最高に幸せな時間になる事でしょう。
昔は見たい夢の絵を枕の下に入れて寝ると良い、なんて言われる事もありました。
しかし、「見たい夢を見る」というのは科学的に難しいとされています。
夢をコントロールする事は、現在では困難とされているのです。
ですが、夢は「質の良い睡眠」によって少しでも良くする事ができます。
快適な眠りが実現できれば、中途覚醒する回数が減って夢を覚えている事も少なくなります。
また寝ている間も快適な環境で過ごす事で、悪夢を見にくくする事はできるのです。
そのためのポイントを、下記にまとめてみました!
1.照明は落とす
照明を落として暗くした方が、快適な睡眠を得られます。
明るいとどうしても脳が覚醒してしまい、深い眠りに入れなくなってしまうのです。
真っ暗は苦手という人は、間接照明などを利用してみましょう。
またオレンジなどの目に優しい照明の色を選ぶのも、ポイントですよ。
2.自分に合った寝具を使う
一日の1/3程を過ごす寝具は、ぜひ自分の体に合ったものを選んでいきましょう。
ベッドの硬さや枕の高さ、かけ布団の重さによって、睡眠の快適さは全く違ってきます。
また材質によっても合う・合わないがあるので、様々な寝具を試してピッタリのものを探していきましょう。
3.体を締め付けない衣服を選ぶ
睡眠は、心身ともに休息の時間です。
そのため体もなるべくリラックスさせて、休息しやすい様にしていく必要があります。
なるべく体に負担のない衣服を選んで、締め付けが激しいものは身に付けない方が効果的なのです。
4.快適な温度と湿度を保つ
温度と湿度は、睡眠の質に大きく影響してきます。
必要ならばエアコンや加湿器・除湿機などを活用して、快適な環境を作っていきましょう。
この環境作りは、健康を維持する上でも大変重要ですよ。
5.リラックスできる環境を作る
眠る時は、なるべくリラックスできる環境を用意しましょう。
例えばオルゴールの優しい音楽を小さくかけたり、アロマを焚くのも良いですね。
こうして自分ならではのリラックスできる環境を作る事で、眠りの質も上がってくるのです。
6.入浴は就寝の3時間前までに済ませる
入浴をすると、体温が一気に上がります。
しかし体温が上がった状態のままでは、就寝しにくくなってしまうんですよ。
体温が下がってきた頃が一番就寝しやすくなるので、就寝の3時間前までには入浴を済ませておきましょう。
7.ストレスはこまめに発散する
ストレスというのは、知らず知らずのうちにどんどんと溜まってしまうものです。
そんなストレスは、心身ともに蝕んでしまい睡眠にも影響を及ぼしてしまう事が多くなっています。
だからこそ、ストレスは毎日こまめに発散する様にしていきましょう。
まとめ
夢は、非常に興味深いものです。
人によっては、夢はもう一つの現実だと考える人もいる程です。
実際、夢は記憶と想像力の産物で自分自身しか見る事ができません。
また自分でコントロールする事もできないので、本当に摩訶不思議ですね。
そんな夢は、時に精神的な問題を自分自身へ教えてくれるものでもあるんです。
そのため、「たかが夢」なんて軽く考えず自分の状況を少し見つめ返してもいいかもしれません。
しかしできる事なら、毎日快適な夢を見ていたいものですよね。
そのためには、まず快適な睡眠を心掛ける事が大切です。
快適な睡眠こそ、良い夢を見るための近道と言えるのです。
自由にコントロールができない夢だからこそ、こうした地道な工夫が必要なんですね。
日々のちょっとした工夫で、快適な睡眠と素敵な夢が見れるように過ごしましょう!