笑った時、口の端がピキッと切れて鈍痛が走る。
あくびをしてもご飯を食べる時でさえも、口の端が痛くて仕方がない。
これは、誰もが一度は経験した事があるのではないでしょうか。
飲食しにくい上に話にくい、笑いにくいというとても不便と伴う、口の端が切れる症状。
一体この症状は何が原因なのでしょうか?
有効な対策方法とともに、ご紹介していきます。
目次
口の端が切れる原因
口の端が切れると、日常生活においても様々な場面で不便と痛みを伴います。
これは、唇の端が炎症を起こしている事で切れてしまっている事がほとんどです。
こうした症状を、口角炎と呼びます。
口角炎ができてしまうのは、下記の6つが主な原因とされています。
これらの原因が一つもしくはいくつか重なる事で、口角炎となってしまうのです。
1.カンジダ菌による炎症
カンジダは、本来私たちの体内にいる常在菌です。
しかし免疫力が下がると、菌が増殖して炎症となってしまうのです。
そして、口角炎を発症してしまいます。
2.ストレスや疲労の蓄積
免疫が落ちると、菌が増殖しやすい環境となってしまいます。
ストレスが蓄積すると、自律神経系が乱れて免疫力は低下してしまいます。
すると、いわゆる「かぶれ」の様な状態となってしまうのです。
3.乾燥
皮膚が乾燥すると、バリア機能が弱くなり菌が侵入しやすくなります。
すると肌は外からの刺激を受けやすくなり、炎症を起こしやすくなってしまいます。
4.栄養バランスが乱れている
皮膚の健康を保つビタミンが足りなくなると、皮膚のバリアが弱くなってしまいます。
いわゆるビタミン欠乏症になると、皮膚が無防備となってしまい炎症を起こしてしまうのです。
5.胃が弱っている
胃腸が弱っていると、口角炎になりやすいとされています。
胃に負担が大きい食生活をしていたり、食生活が乱れていると胃が弱ってしまいます。
6.化粧品が肌に合っていない
化粧品は肌に長時間触れているものなので、肌質に合っていないものを使用すると炎症の原因となってしまいます。
肌質は人それぞれで違うので、自分の肌に合った化粧品を使う事が大切なのです。
口角炎とヘルペスの違い
口角炎と間違えやすい病気の一つが、ヘルペスです。
ヘルペスはヘルペスウイルスに感染する事によって、起こる病気です。
口角炎は口の端に症状が出るのに対し、ヘルペスは唇全体に症状が現れます。
唇全体が赤く腫れて、水ぶくれができてしまうのがヘルペスです。
またヘルペスの場合には、患部に触れる事でウイルス感染を起こす可能性があるのです。
このヘルペスは、10日~2週間で治る事がほとんどです。
ちなみに口角炎とヘルペスは、併発する事もある病気です。
口の端と唇全体に症状がある場合は、口角炎とヘルペスの両方にかかっている可能性があります。
ヘルペスの場合も免疫力の低下や栄養バランスの偏り、疲労やストレスなどが原因となってきます。
そのため、口角炎と同じ様な対策と予防策を講じていくと効果的です。
ただしヘルペスは感染するものなので、親近者への感染には気を付ける必要があります。
マスクを着用したり、タオルや衣類をこまめに洗うなど、万全の対策を取っていけると良いですね。
治らない時はオロナイン?
口は常に使用する場所なので、口角炎は非常に治りにくいのが特徴です。
治ってもすぐに再発する事も少なくなく、治っては再発するというループを延々と繰り返してしまうのです。
この様に口角炎を繰り返す場合には、保湿する事がとても大切となってきます。
保湿する事で肌のバリア機能が高まり、皮膚の再生を助ける事になるのです。
オロナインは、常備薬として常に用意している家庭も多い事と思います。
そんな肌に優しく様々な用途で使えるオロナインは、口角炎にも有効なんですよ。
口角炎の治療薬とはなりませんが、保湿力が高い事が口角炎に効果的なのです。
その高い保湿力で皮膚を保護し、細菌の侵入を防いでくれるんですね。
ただし殺菌作用や皮膚を強くする作用はないので、皮膚を保護するのみとなります。
一日に何度も飲食をする口は、何もしなければ皮膚を保護する事も難しい場所と言えます。
オロナインは、そんな口の皮膚を保護してくれる事がポイントです。
オロナインの他に、ワセリンなどでも効果はありますよ。
効果的なオロナインの使い方
オロナインをただ塗るだけでも効果はありますが、より効果を引き出すためには口角炎の患部を清潔にする事が大切です。
オロナインを塗る前に、患部を綺麗に洗って水分をしっかりと拭き取っておきましょう。
こうして患部を綺麗にしてからオロナインなどで保湿できれば、より口角炎は早く治りやすいのです。
食事をした後や寝る前など、こまめに塗り直していけるとより効果的ですね。
口の端が切れてしまった時の対策BEST4!
口の端が切れてしまった時は、早く治すためにも下記にご紹介する4つの対策を試してみましょう!
口角炎になる原因は様々なので、本当ならば原因に合った対策をする事が一番です。
しかし真の原因を知る事はなかなか出来ないので、あらゆる対策をとっていくと良いのです。
1.ゆっくりと休養する
口角炎になってしまったら、まずはゆっくりと休養する事を心掛けましょう。
心も体も休ませられる時間を、たっぷりと取るんです。
これによってストレス発散ができる上に、体が復活して免疫力アップにもなってきます。
すると肌のターンオーバーが正常に戻り、皮膚の再生を促す事にも繋がります。
口角炎ができてしまったら、体を休ませなけばならない合図と考えると良いのかもしれませんね。
できる事ならば、満足するまで寝てみるのも良いですね。
それでなくとも、何もしない時間を作ったり仕事や家事から解放される時間を持つと効果的です。
2.しっかりと保湿する
口角炎を治すには、保湿をする事がとても重要なポイントとなってきます。
リップをこまめに塗って、なるべく乾燥しない様にこまめにケアをしていきましょう。
もちろん、オロナインなどの軟膏も良いですね。
こうした商品も、自分の肌質に合ったものを選んでいきましょう。
また、寝る時にマスクをすると保湿にもなるので大変有効ですよ。
3.とにかく触らない
口角炎ができると、どうしても気になって触りたくなってしまうものです。
しかし触ると菌がまた入ってしまい、口角炎は治らないどころか悪化してしまう事もあります。
そこで、とにかく触らない事が早く治すためには重要なことなのです。
触らず舐めない様にして患部をそっとしておく事が、傷を早く治すためには欠かせない要素です。
また飲食の後は、口の周りをしっかりと拭いて清潔にしておく事も大切です。
4.ビタミンをしっかり摂る
ビタミンは、皮膚を健康にしてくれる成分とされています。
そこで、口角炎ができてしまったらビタミンを積極的に摂取していきましょう。
すると肌が早く回復して、口角炎も治りやすくなります。
口の端が切れない様にする予防策5選!
口角炎は、なるべく出来て欲しくないものです。
そこで、口角炎を予防するための方法も5つご紹介していきますね!
1.肌に合う化粧品に変える
化粧品は、肌に直接触れる上に長時間肌に付着する事になります。
そのため、肌に合う化粧品を使用する事は非常に大切です。
肌が弱い人は、無添加の化粧品を選ぶと効果的ですよ。
2.栄養バランスの良い食事を摂る
体を健康に保つには、栄養バランスの良い食事を摂る事が欠かせません。
特にビタミンB2とビタミンB6は、口角炎を予防するのに効果的な成分です。
- うなぎ
- レバー
- かつお
- まぐろ
- 納豆
- 卵
- 緑黄色野菜
これらの食材には、ビタミンB2とビタミンB6が豊富に含まれています。
またビタミンAや鉄分も、多く摂る様に心がけていくと良いですよ。
逆にカフェインなど体に良くないものは、極力避ける様にしていきましょう。
3.ストレス発散
ストレスは、こまめに発散する事がとても大切です。
毎日少しでも好きな事に没頭する時間を作ったり、たまにはリフレッシュでプチ旅行なども良いですね。
こうして定期的にストレスを発散する事で、体内のバランスを良い状態に保つ事ができます。
4.胃の調子を整える
胃の調子を整えるには、脂っこいものなど胃に負担となるものを避けると効果的です。
刺激物や冷たい飲み物も、なるべく避けると良いですね。
胃に優しい食事を心掛けるだけでも、口角炎の予防に繋がっていきます。
5.生活リズムを整える
日々の生活リズムが乱れていると、ホルモンバランスが乱れて自律神経系が崩れてしまいます。
特にしっかり寝る事は非常に重要で、質の良い睡眠をたっぷりととっていく必要があります。
そして早寝早起きを心掛けて、生活リズムを崩さない様にしていきましょう。
まとめ
口の端が切れてしまうと、笑う事はもちろん、あくびをするだけでも激痛が走るものです。
思う様に話す事もできなければ、好きなものを思う存分食べる事もできません。
こんな状況が続けば、肉体的な苦痛はもちろん精神的な苦痛も募るばかりとなってしまいますよね。
そんな口角炎をなるべく早く治すには、患部を清潔にして保湿をする事が重要です。
またストレスも口角炎を悪化させてしまう原因なので、こまめに発散する事が大切です。
こうした処置をしっかりとしていけば、再発を防ぐ事も可能なんですよ。
そして、原因をきちんと理解して普段から予防対策を講じていきましょう。
日々の予防を続けていけば、口角炎になりにくい体を作る事ができるのです。
栄養をしっかりと摂って、睡眠を十分に取る。
そして胃の調子を整えてストレスを溜めない様に心がける事も大切ですね。
これらを日々意識していくだけでも、口角炎を防ぐ事ができるんです。
ぜひできる事から実践して、健康な口元を維持していきましょう。