なんだか毎日だるい…。
寝ても寝ても、眠くて仕方がない…。
何にもやる気が出てこない…。
その症状、もしかしたら「うつ病」の初期症状かもしれません。
ストレス社会と言われる現代では、うつ病も大変広く確認されています。
そんなうつ病、いざとなったら自分の力で治す事は可能なのでしょうか。
本来の自分を取り戻すために、うつ病について詳しくご紹介していきます。
目次
うつ病ってどんな病気?
うつ病と言うと、「心が弱いからかかる病気」だとか「精神的に不安定な人」というイメージがありませんか?
実際には、全くそうではありません。
うつ病は、「脳の働きに何らかのトラブルが起こっている」状態の事だと考えられているんです。
つまりうつ病は心の問題だけでなく、体全体に関わる病気と考えられるのです。
技術の進化に伴って、現代ではストレスを抱えている人の数が激増しています。
このストレスこそがうつ病の原因と考えられており、実に16人に1人はうつ病を発症した事があるとされているのです。
大変身近な病気となってきている「うつ病」。
その原因となっている「ストレス」について、見てみましょう。
うつ病の原因と成り得る3つのストレス
うつ病を誘発させる原因と考えられているのは、下記3つのストレスです。
1.精神的ストレス
一番有名な原因が、この「精神的ストレス」ですね。
対人関係や過去の経験によるもの、そして喪失感などが挙げられます。
人間関係が上手くいかない、幼少期の虐待やいじめ体験、大切な人の死や別れ等が主な原因となってくるのです。
2.身体的ストレス
疲労が続いていたりホルモンバランスが崩れていても、身体にはストレスとなります。
また体調不良や病気、そして女性の場合には生理の前後も身体にはストレスとなりやすい時期です。
薬の副作用が、ストレスとなる場合もあるんですよ。
3.環境ストレス
引っ越しや転勤、妊娠、育児、離婚などといった環境の変化も、大きなストレスとなってきます。
「慣れるまでは仕方がない」と考える人も多いですが、このストレスも放っておくとうつ病の原因となってしまうんです。
環境の変化は人生において付き物ですが、それに対する適応力は人それぞれなのです。
どんな症状が出たら、うつ病なの?
では、どんな症状があったら「うつ病だ」と考えられるのでしょうか。
うつ病の症状は非常に多くあり、人によって症状の出方が全く違う事もあります。
その中から主なものを、精神的な症状と身体的な症状に分けてそれぞれ見てみましょう。
精神的な症状
精神的な症状は、うつ病になってしまっている状態だと自分では気付きにくい事も多くなっています。
- なんとなく全てにやる気が出ない
- 将来に希望が持てない
- 笑う回数が減った
- 感情的になる事が減った
- 毎日が同じ事の繰り返しだと思う
- 好きな事への関心が薄れる
- 集中力が低下する
- 小さな決断もできなくなる
- 人と接するのがイヤになる
- 常に不安を抱えている
- 突然泣き出す
また情緒不安定となり、感情のコントロールができなくなる事もあります。
中には、自殺を考えるケースも出てきます。
身体的な症状
精神的な症状と比べて、比較的分かりやすいのが「身体的な症状」です。
- 一日中眠い
- 夜、眠れない
- 食欲不振
- 慢性的な疲労感
- 身体のだるさ
- 体力の低下
- 頭痛
- 胃痛
- 動悸
- 発汗
- 息苦しくなる事がある
こうして見ると、身体的な症状だけでうつだと判断するのは難しいですね。
しかし何をしても改善しない原因不明の身体的な症状は、うつ病である可能性も捨てきれないのです。
こうした精神的症状や身体的な症状が一日中続く、2週間以上続く場合はうつ病を疑いましょう。
またこれらの症状が日常生活や仕事に支障をきたす場合も、それはうつ病の可能性が高いと言えます。
うつ病を自力で治す方法はある?
うつ病は「脳」の病気と考えられますので、基本的には病院で治療を受けていくのが一般的です。
その際には、精神科や心療内科を受診していきます。
こうした医療機関では、薬の処方と共にカウンセリングによる治療を受けるのが基本です。
これらはもちろん効果はありますが、治癒するまでの期間は人によって全く異なります。
また最近では薬を出し続けるだけで病気を治そうとしない医療機関があるという噂が絶えず、病院に行きにくいと考える人も多くなっていますよね。
その上精神科や心療内科へ出向くのは、他のどの科を受診するよりもかなり勇気がいる事です。
だからこそ、うつ病を「自分で治したい!」と考える人が多いんですね。
結論から言うと、うつ病を自力で治すのは「人によっては可能」です。
これはうつ病の重症度によっても大きく変わってくるのですが、その人それぞれの元々の性格にも関係してきます。
しかしうつ病を自力で治す方法は、ない訳ではありません。
まずはその方法を実践して、効果がなければ医療機関を受診するというのも良いかもしれませんね。
ただしうつ病は早期であればある程、短期間で治癒する事が可能です。
自力では無理!と感じた場合には、なるべく早めに医療機関で受診していきましょう。
うつ病を治すには、食べ物や考え方がカギ?努力は必要?
では、実際にうつ病を自力で治す方法を見てみましょう。
自力で治すには、まず原因となるストレスを極力減らす事が大切です。
精神的ストレスを減らす
ストレスの原因が分かっているのであれば、まずはその原因から出来る限り離れましょう。
人間関係が原因の場合
人間関係でストレスを感じている場合は、気の許せる相手以外との付き合いを極力減らす事です。
そして、誰にでも好かれる様にしない事も大切です。
人は誰にでも好き嫌いがありますので、全員から好かれる事はできません。
またストレスの原因となるのは、そのほとんどが嫌いな相手との付き合いなんですよ。
ストレスとなっているのに、わざわざ嫌いな相手と付き合い続ける必要があるでしょうか?
確かに、そういったケースも少なからずありますね。
そんな場合には、必要最低限の付き合いだけをする様にしていきましょう。
無理して、合わない人に合わせようとする必要はないのです。
過去の経験が原因の場合
過去の経験が原因となっている場合には、考え方を変えてみる事が大切です。
経験した過去は、どうやっても変える事はできません。
しかしその経験は、あなたの一部である事は間違いないのです。
時間が経った現在でもストレスを感じてしまう程の過去の経験ですから、もちろん良い記憶ではないですよね。
そんな良くない経験でも、あなたを形作っているんですよ。
辛い状況を耐え抜いた事、我慢をし続けた事、一生懸命頑張った事は、あなたが誇るべき事でもあります。
過去を踏み台として進化してきた自分を認めてあげる事が、ストレス解消の第一歩となるんです。
身体的ストレスを減らす
身体的ストレスも、ストレスの根源を断つ事が重要です。
疲労
疲労は、何よりもまず体を休める事が大切です。
人間の体は、本来1日に7~8時間は寝る事で活動が可能になる構造となっています。
疲労を感じているという場合には、この就寝時間が短くなっているという事が多いのではないでしょうか。
また過度な運動による疲労も考えられますが、この場合は就寝する事で大半が回復します。
そのため、何よりも「寝る」事が大切と言えるのです。
ホルモンバランスの乱れ
生活習慣の乱れや生理などで、ホルモンバランスは簡単に乱れてしまいます。
ホルモンバランスが乱れてしまうと、体の様々な個所にあらゆる症状が現れてくる様になります。
これらを改善するためには、規則正しい生活リズムを心がけましょう。
また栄養バランスの良い食事をしっかりと摂る事も、症状改善には欠かせない要素となってくるんですよ。
環境ストレスを減らす
人生において、環境の変化は避けては通れない道です。
その時々に適応していかなければならない訳ですが、それには大きなストレスがかかってきますよね。
そんな環境ストレスを減らすためには、自分を労わる時間を設ける事がとても大切となってきます。
自分の心を解放できる様なリラックスできる時間を確保できれば、ストレスは軽減されていくのです。
趣味の時間を持つ事や、一人で思う存分のんびりする時間を大切にしていくと良さそうですね。
食べ物や考え方での治療
ストレスの原因がハッキリしない場合には、食べ物や考え方を変えてみると効果的です。
食べ物では、タバコやアルコールは控えてビタミンやミネラル、アミノ酸を多く摂る食事を心がけましょう。
レバーや魚、海藻や納豆、バナナ、豆乳などがおすすめです。
これらはうつ解消に有効な、幸せホルモン「セロトニン」の原料となる食材なのです。
セロトニンを増やす事で、うつ症状を改善する事ができるんですね。
また「これで良い!」と自分に許可を出す考え方も、重要です。
落ち込んでいてもOK!泣いてもOK!
我慢しなくても良いのです。
こんな時こそ、自分を甘やかしてあげましょう!
努力は必要?
うつは、頑張っている人ほどかかりやすい病気です。
そのため、うつを治そうと頑張って努力してしまうのは逆効果になってしまいます。
うつを治すのならば、「努力しない」「頑張らない」が鉄則なんです。
難しい事ですが、頑張らないという習慣を付けていく事がポイントとなるんですね。
うつ病を治すには周囲の理解が大事!
うつ病は、なかなか周囲には言いにくいものです。
また自分から言い出さなければ、なかなか気付いてもらえるものでもありません。
しかし周囲の理解を得ないまま、うつ病を克服していくのは大変困難な事です。
うつ病を克服するには、今自分を縛っているあらゆるものから解放しなければなりません。
その行為は、何も知らない周囲から見たら「単に怠けている」という様に映る可能性が高くなります。
だからこそうつを本気で治したいのであれば、まずは周囲の人に理解してもらう事が重要なんですよ!
まとめ
大変身近な存在である、うつ病。
いつ自分がなってもおかしくないですし、大切な人がうつ病になる事だって考えられます。
うつ病を治すには、身近な人たちの理解が何よりも大切となってきます。
またうつを治すのには、「休む」事が大変重要なポイントとなります。
こうした状況を理解して、少しずつうつ病を克服していかなければなりません。
簡単に治る病気ではありませんが、できる事から一歩ずつ前進していきたいですね!