近年はナチュラルな成分のものを愛用する方が増えてきました。化粧品や日焼け止め、虫よけスプレーを自作する人も多いですね。その材料で活躍するのが、アロマテラピーで使われる精油(エッセンシャルオイル)です。
実はこの精油を用いて、インフルエンザ予防をすることができるんですよ!今回は、アロマでインフルエンザ予防をする方法や、簡単にできるスプレーの作り方を紹介します。
目次
アロマテラピーでインフルエンザ予防?
アロマテラピーという言葉を聞いたことが無い人はいないかもしれません。でも、アロマテラピーって何?って聞かれても答えられない人も多いのではないでしょうか?
アロマをインフルエンザ予防に活用するためにも、アロマテラピーとは何かということをまずは知っておきましょう。
アロマテラピーとは芳香療法のこと
アロマテラピーを直訳すると芳香療法。香りによって心身の健康や美容を維持・促進するのがアロマテラピーなんです。
直訳された文字を見ると、体の不調に効果がありそうなことがわかりますね。
実は日本では皆さんが想像するアロマのイメージ通り「癒し」に活用されることがメインですが、海外では病院での治療に使われることもありますし、薬局で精油が取り扱われることもあるんですよ。
精油は100%天然の香り成分
アロマテラピーで使う香りは、100%天然の香り成分である精油(エッセンシャルオイル)と言われるものです。これは植物の花や葉、茎、根、かんきつ類などは果皮などから抽出された香り成分です。抽出する段階で濃縮されているので、植物にある状態よりも濃度が高くなっています。
この香り成分にはリラックスやリフレッシュなどの心への効果はもちろん、殺菌、抗菌、血流改善、リンパの流れを良くする、肌の引き締めなどの薬理効果も期待できると言われているのです。もちろん日本では精油は雑貨扱いになりますから、薬理効果があるとは言えませんが、実際には自己責任の上でそのような効果を期待して使うことがあるのです。
ちなみにたくさんの種類の精油が販売されていますが、それぞれに香りが異なり、精油が持つ効果や効能も異なります。
インフルエンザに効果的な主な精油とは?
インフルエンザはウイルスなので、抗ウイルス作用を持つ精油が効果的だと言われています。こちらでは、インフルエンザ予防に効果があると言われている、主な精油を紹介します。
ラヴィンサラ(ラヴィンツァラ)
アロマ教🌿リネンウォーターを作りました!テーマの精油はラヴィンツァラすっきりして青い風の様なユーカリに似た香り✨風邪やインフルエンザの季節に免疫力を調整してくれて精神安定の作用も😆帰ってさっそく旦那の枕にシュッ💭気になる加齢臭にもね pic.twitter.com/G4LVLPocsj
— テンコ (@PapiHappy0627) September 9, 2016
ラヴィンサラとは、クスノキ科の植物で葉がついた小枝などから抽出される精油です。
1点注意したいのが、似たような名前、もしくは同じ名前で異なる精油が発売されているということ。特にラヴィンサラ精油を購入する際には、パッケージに表示された学名を必ず確認してから購入しましょう。
インフルエンザ予防に効果があるラヴィンサラの学名は「Cinnamomun camphora」です。
一方、似た名称の精油ラベンサラの学名は「Ravensara anisata」。
注意してくださいね!
ラヴィンサラ精油は、抗ウイルスや咳・痰などの呼吸器系の不快な症状、感染症にも効果的です。香りはスーッとした清涼感のある香りでありながら、ユーカリやローズマリーよりも刺激が少ないので使用用途も広いと言われています。フランスなどで発展しているメディカルアロマでは、ウイルス感染の治療にも使われているとか。
使用方法や使用量さえ守れば、禁忌事項のない使いやすい精油です。
ティートリー
旅にもアロマ。
必ず持っていくのはティートリー。
インフルエンザウィルスにも負けないアロマオイル。
それと、空気清浄や手の消毒にも使えるレモン、ユーカリ、ティートリーのミニスプレー… https://t.co/vDADmeqqMN pic.twitter.com/BK56qkOPPe— InstaKyoto (@InstaKyoto) February 13, 2016
アロマテラピーで強力な殺菌作用を持つことで有名な精油がティートリーです。殺菌・抗菌・抗ウイルス・抗真菌効果などもあるため、アロマで水虫対策をしたい場合も一番に名前が上がる精油です。
清涼感のある香りは森林浴を思い起こさせてくれますが、最初は好き嫌いがあるかもしれません。
香りをチェックする際は、瓶のキャップを外していきなり鼻に近づけず、遠くから徐々に近づけてみましょう。海外では、1家に1本救急箱に入れておくなどと言われるほど使い勝手のいい精油です。
ローズウッド
スッキリ系の香りが続きましたが、ローズウッドはふんわりと柔らかい女性好みの香りの精油です。
香りのイメージとは異なり、強い殺菌力や抗ウイルス効果が期待できるので、冬の時期部屋に香りを漂わせることでインフルエンザや風邪予防になります。
ラベンダー
大至急風邪予防でマスクにしゅーするやつ作った。
インフルエンザにも有効で、殺菌効果があるティーツリーに、ラベンダー+ローズウッド。 pic.twitter.com/mfXsrKERAV— すみ (@sumika25) January 8, 2015
アロマと言えばラベンダーというイメージが強いかもしれません。実はアロマテラピーという言葉ができるきっかけとなった精油がラベンダー精油だからです。
最初にどれか一つ選ぶなら、迷わずラベンダーをおすすめするくらいの万能精油。効果はインフルエンザ予防のみならず、殺菌・抗菌・美肌効果にリラックスなどの鎮静効果、抗ストレス、皮膚の炎症を抑えるなど多岐にわたります。
ただ、日本ではラベンダーの香りの芳香剤などがあり、「トイレのイメージがあるから苦手」という人も少なくありません。もし香りが苦手でなければ、おすすめの精油です。
アロマでインフルエンザ予防する方法4選
精油を使ったインフルエンザ予防の方法にはどんなものがあるのでしょうか?簡単なものから、ちょっとした作業が必要なものまでいくつか紹介いたします。
部屋に香りをくゆらせる芳香浴
最もスタンダードなアロマの活用方法です。
今は各雑貨屋さんなどでも、アロマポットやアロマディフューザーなどが販売されていますが、そちらに精油を垂らして部屋に香りを漂わせ、その香りを嗅ぐことを芳香浴と言います。
アロマポットがない場合は、使わなくなったマグカップにお湯を入れて、その上に精油を1~2滴たらしてデスクに置いておいてもOK。
就寝時は、ティッシュやコットン、もしくは枕の端など直接肌に触れないところに精油を垂らし、枕元に置いて香りを感じながら眠ってもいいですよ。
抗ウイルス作用をもつ精油が空気中の殺菌をしつつ、香りの効果で安眠に導いてくれます。
インフルエンザ予防のアロマスプレーをつくる
アロマで風邪・インフルエンザ予防
日々のアロマケア、風邪予防スプレー作り
楽しいアロマの時間です pic.twitter.com/YkX1E7ULra— orange coeur (@orangecoeur) November 29, 2015
精油はそのままの状態で香りを楽しむだけではなく、精油を使ったクラフトができるのもアロマ人気の理由です。
インフルエンザ予防に効果的な精油を使って、アロマスプレーを作って持ち歩きましょう。
出来上がったスプレーは、部屋でルームスプレーとして活用したり、外出先で手を洗った後の消毒スプレーの代わりにしたり、マスクに吹きかけてインフルエンザ予防したりと様々な活用方法があります。
外出時はマスクかハンカチに
インフルエンザースプレーを持ち歩いて外出先で活用することもできますが、精油の原液をハンカチに垂らして持ち歩くことも可能です。
精油の効能は香りが続いているうちは持続すると言われています。万が一シミになるといけないので、真っ白ではないハンカチを活用してみてくださいね。
また、直接肌に触れない位置を確認したうえで、マスクに精油を1滴垂らしても効果的です。
インフルエンザが流行る時期は予防のためにマスクをする方も多いと思います。そのマスクにもう一工夫してみてはいかがでしょうか?
マスクが薄いと、肌に対して刺激を感じることがあるので、精油が肌に触れないように注意するか、希釈した後マスクの外側からスプレーを拭きかけるなどしてください。
精油用のネックレスもある!
https://twitter.com/sazenn0103/status/531991757450252288
アロマテラピー専門店や雑貨屋さんなどで、精油を入れたり垂らしたりして首から下げられるネックレスやストラップが発売されています。
ネックレスであれば、口や鼻の周りに香り成分が昇ってくるので、インフルエンザ予防にもってこいです。
インフルエンザ予防スプレーの作り方
ではいよいよ、アロマのインフルエンザ予防スプレーの作り方を紹介します。これは精油を使ったスプレー作りの基本となります。
虫除け効果のある精油を使えば、夏は虫よけスプレーを作ることも可能ですよ!ぜひ覚えておいてくださいね。
用意するもの(50ml分)
- 精油…インフルエンザ予防効果があるもの合計10滴以下
- エタノール…5ml
- 精製水や水道水…45ml
- スプレー容器…50ml用のもの
- 小さじやエタノールの量が測れるカップなどがあればなお良い
精油は2~3種類ブレンドしてもいいですよ。その場合は、全部合わせた合計が10滴以下になるようにしてくださいね。精製水は薬局などで500ml・100円程度で販売されています。
もし、ルームスプレーとして活用することがメインであれば水道水でもかまいません。
エタノールも薬局で販売されています。無水エタノールでも消毒用エタノールでもどちらでも可。もし、ご自宅にアルコール度数が高めのウォッカがあれば、そちらで代用することも可能です。
化粧水などであればボトルは遮光瓶がおすすめですが、今回のスプレーボトルは100均のものなどでもかまいません。
アロマスプレーの作り方
- エタノールを5ml(小さじ1)計量しスプレーボトルに入れる。計量器具がない場合は、スプレーボトルの底から5mm程度の高さまで入れる。
- エタノールの上に精油を10滴以下落とす。
- ボトルをゆすって、エタノールと精油を混ぜ合わせる。
- ボトルの半分くらいまで精製水を入れる。
- ボトルの蓋を締めて、シェイクするように振り混ぜる。
- ボトルの肩口まで精製水を入れる。
- ボトルの蓋を占めて、よく振り混ぜる。
精製水を2回に分けていれたのは、より良く混ぜるためです。文字にすると大変そうに感じるかもしれませんが、材料さえそろっていれば、慣れれば1分とかからない簡単な工程です。
精油の滴数以外の水やエタノールの計量はそこまで厳密でなくても構いません。ただ水の量が少なすぎると精油の濃度が高くなってしまうので、少なくならないように気を付けてくださいね!
アロマスプレーの作り方の注意点とは?
アロマスプレーを作るうえでの注意点は以下の通りです。
- 精油の原液を触らないこと。目や口に入らないように、作業する際は顔を近づけすぎないように注意!
- 精油に触れてしまったら、石鹸で洗い流すこと。
- 水を使っているので2週間で使い切ること。
- 柑橘系の精油には、光毒性をもつものがあるので使用後紫外線にあたらないこと。
- 小さなお子さんに使う場合は、肌に直接かかることが無いようにタオルや洋服にスプレーしましょう。
2週間で使い切れるように、マスキングテープに材料・分量・作った日を書いてボトルに貼っておくといいですよ。もしくは、手帳などに控えておきましょう。
因みに今回紹介したスプレーの濃度だと、肌にかけても大丈夫な濃度となっています。手洗い後の消毒スプレー替わりにもお使いいただけます。
ただし、どんなものでもそうであるように全員に安全とはいいきれませんので、使用前にパッチテストを行うことをおすすめします。
今回紹介した精油には光毒性はありませんが、グレープフルーツやスイートオレンジ、レモンなどの香りでルームスプレーを作る場合は、肌につけた後日光に当たらないように気を付けましょう。
シミや色素沈着の原因となる可能性があります。
さいごに
アロマテラピーを活用して、インフルエンザ予防する方法とアロマスプレーの使い方を紹介しました。
これに加えて、規則正しい生活や食事、充分な睡眠を確保できればインフルエンザとは無縁の冬を過ごせるのではないでしょうか?
化学的な成分が入っていないインフルエンザ予防スプレーをぜひお試しください!