街でふとショーウィンドウを見たとき、自分の猫背にショックを受けたことはありませんか?
朝は背筋が伸びていても夕方疲れてくるとどうしても猫背になりがちですよね。
猫背だとせっかくのお洒落も台無し、見た目年齢もぐっと老けてしまいます。
統計では4歳~6歳は老けて見えてしまうということです。
猫背は見た目だけでなく、代謝の悪化などにもつながるのでできることなら改善したいですよね。
ここでは、簡単に続けられる猫背体操をご紹介しましょう。
目次
猫背の原因は体の歪みだった
小さい子どもを見ると猫背は少ないですよね。
大人になると、猫背の人もちらほら見られるようになります。
それに対して、ご老人はさらに背中が曲がった人が多いです。
このように、年を重ねれば重ねるほど猫背の人の割合が増えていきます。
それは一体なぜでしょうか?
日常に潜む猫背の原因
普段猫背ではない人も、猫背になってしまうことがあります。
どんなときでしょうか?
- 疲れている時
- 体のどこかが痛い時
- 寒い時
このような時はどうしても猫背になりがちです。
胸を張っていい姿勢を保とうと思うと、腹筋と背筋を使うことになります。
疲れている時はどうしてもいい姿勢を保つのがしんどくなり背中が丸まってきてしまいます。
体の一部、特にお腹が痛い時などは痛いところをかばうために前かがみになりますよね。
お腹だけでなく体が痛い時は本能的に小さくなろうとするためどうしても体は丸まりがちになってしまいます。
寒い時も同様に前かがみに小さくなろうとしてしまいます。
このように日常生活の中で背中を丸めた体勢を続けることで、少しずつ猫背が定着してしまうのです。
体の歪みと猫背の関係
では体が歪むと猫背になってしまうのはなぜでしょうか?
体が左右に歪んでいる場合
体がなんらかの理由で左右に傾くとそれを元に戻そうとする力が働きます。
それによりいい姿勢の状態で働くのとは別の筋肉が働いてしまいます。
すると胸を張る腹筋や背筋が後回しになり働きが弱まります。
その状態が長く続くことで、通常と違う場所に筋肉がつき胸を張り姿勢を保つ筋肉がどんどん弱まっていきます。
姿勢を保つ筋肉が弱まることで猫背が助長されるのです。
体が前後に歪んでいる場合
体が前後に歪むというのは骨盤が正しい状態になく、前後のどちらかに傾いている時におこります。
骨盤が前に傾くと、お尻を突き出す形になり全体のバランスを取るために胸を張るため後ろにのけぞったような姿勢になります。
上半身だけ見ると胸を張り姿勢がよく見えるこの体制ですが、体全体を見るとアンバランスな状態です。
このような姿勢の人は自分の姿勢の悪さに気がついていないことが多いですが、腰に負担を与える体勢なので注意が必要です。
それとは逆に骨盤が後ろに傾くと、バランスを取るために首から頭を前に突き出した状態になります。
背中は曲がり膝も曲がりがちになります。
これがもっとも猫背になりやすい体制です。
このように体が前後に歪んでいることも、猫背の大きな原因になるのです。
体を歪める生活習慣とは?
日常には様々な体を歪めるリスクがあふれています。
具体的に見てみることにしましょう。
楽な体勢を続ける
ソファなど背もたれのある柔らかい椅子に座った時、体をまっすぐに保つための腹筋や背筋は休みがちになりますよね。
特に疲れている時などは、お尻が前に出てきて背中が傾いた状態になります。
座っていて頭がまっすぐになっている状態なので気が付きにくいですが、実はこの状態は肩から首に注目すると首だけを前に突き出した猫背の状態になっているのです。
この体勢を続けることで猫背が体に定着するだけでなく、体を支える筋肉がどんどん弱ってしまうのです。
体に合わない椅子に座る
体に合わない椅子に座ると、体の重心は不安定になります。
そうなるとどうしても正しい姿勢を続けるのがしんどくなってくるのです。
体が不安定だと、人は無意識に安定した姿勢を探そうとします。
それが足を組んだり猫背になった体勢なのです。
足を組むのは体を左右に歪める最も大きな理由だと言われています。
足を組む
先ほど出てきたように、足を組むのは最も体を歪める原因の1つです。
一度足を組むとその体制が楽なので、脚を組むのが習慣となり癖になってしまいます。
特に足を組む癖のある人は、同じ足を組んでしまいがちですよね。
そうするとどんどん体の歪みがひどくなってしまいます。
いつも組んでいる足を逆の足に組み替えると体の歪みがリセットされると考えられがちですが、逆に体のバランスを崩すことになってしまい体の歪みの改善にはなりません。
決まった手に荷物を持つ
片側に重たい荷物を持つと、体の重心はそちらに傾きます。
それを支えるために、片側の筋肉をよく使います。
その状態を続けることで、体の左右のバランスが悪くなってしまうのです。
体のバランスを崩さないためには、いつも同じ手で荷物を持つのは避けましょう。
また肘を曲げた状態で肘部分に荷物をかけるようにすると、最も体のバランスが保ちやすいのでおすすめです。
逆に肩に掛けてしまうと、荷物がずり落ちるのを無意識に防ごうと肩が前に出てしまうので避けた方がいいでしょう。
猫背を改善すると嬉しいことがいっぱい
猫背を改善すると、見た目もすらっと美しくなりますよね。
はつらつとしたイメージを与え、とても好印象です。
実は猫背を改善すると見た目以外にも多くの嬉しいメリットがあるのです。
消化器官が正常に働く
猫背の状態というのは、前かがみになっており内臓が収まっている空間がぎゅっとせまくなった状態です。
その状態では内臓が圧迫されきちんと正しい位置に収まっていない可能性があります。
そうなると、消化不良を起こしやすくなったり便秘などの原因になることが考えられます。
猫背を改善することで、内臓が収まる空間が正常通りになります。
そうすることで、内臓が正しい位置に収まります。
また猫背で腹筋が弱っていると内臓を正しい位置に保つ筋肉が弱まり、全体に下垂しがちになります。
正しい姿勢を習慣づけることで、腹筋など体を支える筋肉も自然と鍛えることができ、内臓も正しい位置に収まるのです。
内臓が正しい位置に収まることで、消化がスムーズに行われ内臓の不調も解消されるのです。
代謝がよくなる
猫背を解消するということは、胸を張った正しい姿勢をキープできるようになるということです。
その結果先ほど出てきたように、消化がスムーズに行われるようになります。
消化がスムーズに行われるようになると、同じ量を食べたとしても体に老廃物が溜まりにくくなります。
また姿勢を正しく保つ筋肉が付くことで、カロリーも消費しやすくなり代謝がよくなります。
同時に痩せやすい体質も手に入れることができるのです。
肩こりが改善する
肩こりに悩んでいる人はたくさんいますよね。
実はその大きな原因の1つが猫背なのです。
猫背になることで、首を前に突き出した体勢になります。
この体勢というのは、首が肩の上にまっすぐ乗っている状態に比べて首に大きな負担をかけているのです。
猫背が解消されることで、首が正しく肩の上に位置するようになります。
そうなることで首への負担が軽減され肩こりの改善が見込めるのです。
簡単にできる猫背体操を毎日続けよう
自分が猫背なのは自覚していてもなかなか治せませんよね。
気がついた時に胸を張る努力をしても疲れてくるといつの間にか元に戻ってしまうものです。
ここではいい姿勢を手に入れるために椅子を使って簡単にできる方法をご紹介しましょう。
簡単猫背体操
まずは簡単にできる椅子を使った猫背体操をご紹介しましょう。
椅子に浅く腰かけた状態で思い切り背中を丸めその後思い切り後ろに反らせます。
こうすることで肩周りの筋肉をリセットさせましょう。
ただし立ったまま行うと腰に負担をかけてしまうので注意しましょう。
次に肩甲骨を寄せるように気を付けながら後ろで手を組みます。
組んだ状態で、手を上下左右に動かしましょう。
背もたれを利用することでよりストレッチ効果が高まります。
最後に背筋を伸ばした状態で、首を右回り左回りに回しましょう。
これで猫背によって凝り固まった筋肉がほぐれるはずです。
デスクワークに疲れてきて猫背がちだと思ったら、この体操をしてリセットすればいいですね。
普段座る椅子を調整しよう
24時間ずっと姿勢に気を付けるのは大変ですよね。
いい姿勢を保とうと頑張っていても、気が付いたら元に戻ってしまっています。
そんな時は、まずは座っている時の姿勢から改善してみましょう。
座っている時の体勢というのは椅子によって大きく変わります。
自分にぴったりの椅子に座ることで自然といい姿勢を保てるようになるのです。
椅子と机の関係
椅子に座っている時というのは、食事をしたりデスクワークをする時ですよね。
まず、椅子と机の高さ関係をちょうどいい状態にすることからはじめましょう。
椅子と机の高さ関係でちょうどいいのは、背筋を伸ばして座った状態でちょうど肘の位置に机がきている高さです。
この高さは、肘を曲げて腕を机に置いた時ちょうど90度に曲がる状態です。
この状態が最も作業がしやすく猫背になりにくい高さ関係なのです。
椅子が低すぎる時は座布団やクッションで調整すればいいですね。
この時柔らかい素材のものだと体が安定しませんので固いものを選びましょう。
椅子と床の関係
椅子と机の高さ関係が整ったら次は椅子と床との高さ関係を調整しましょう。
これも踏み台やクッションを使うなどして工夫したらいいですね。
ちょうどいい高さというのは、椅子に深く腰掛け足を揃えて座った時にかかとまでぴったりと床に付く高さです。
なおかつその状態で膝の裏に自然に手が入るくらいの隙間があればより安定します。
このように足がきちんと安定すると、足を組むこともなくなり長時間座っていても足がむくみにくくなります。
おしりの後ろにタオルで簡単にいい姿勢に!
椅子をちょうどいい高さに調整しても、猫背の癖があるとどうしても気を抜いた時に猫背に戻ってしまうこともあるかもしれません。
そんな時はタオルを活用していい姿勢を保ちましょう。
座った状態でお尻の後ろ部分に丸めたタオルを入れます。
クッションに座っている人は、後ろ部分を少し折り返して代用してもいいですね。
お尻の骨より後ろ側にタオルを挟むことで、骨盤がしっかりと立った状態になります。
この状態で、より正しい姿勢を保ちやすくなるのです。
まとめ
いかがでしたか?
猫背を改善するだけで見た目のイメージは大きく変わります。
堂々とはつらつとして見え、第一印象もとてもよくなりますよね。
それだけでなく体に嬉しいこともたくさんあることもご紹介してきました。
ぜひ日常に簡単な工夫を取り入れて、いつも胸を張ったいい姿勢を手に入れてくださいね。