慢性的な肩こりや腰痛にお悩みの方はとっても多いですよね。お仕事がデスクワーク中心でも、立ち仕事でも、長時間同じ姿勢でいることは体に負担がかかります。それに加えて運動不足になりがちな現代人。毎日絶好調!という人の方が少ないのではないでしょうか。
しかし、もしかしたらその慢性的な肩こりや腰痛、原因は「睡眠の姿勢」にあるのかもしれません!
この記事では、私たちの健康に密接にかかわっているのになぜか見過ごされがちな「睡眠の姿勢」に焦点を当てています。睡眠の姿勢にちょっぴり気を付けるだけで、長年悩まされていた肩こりや腰痛を解消できるかもしれません。
ぜひ、参考になさってくださいね。
目次
睡眠の姿勢が身体に及ぼす影響とは?
一日の睡眠時間を8時間とすると、80年の人生で睡眠に費やす時間の割合は全体の約3分の1から4分の1と言われています。それほどの時間を費やす割には、睡眠時間が足りてさえいればそれで良いと考え、睡眠の質に意外と無頓着な人が多いですよね。自分はアスリートでもないし、そこまでこだわらなくても…と思っているあなた!特に高価なマットレスや寝具を用意しなくても、睡眠の質を改善することができるんですよ。
すっきり目覚めて一日を充実させるためにも、睡眠の姿勢に注目してみましょう!
うつぶせ寝
うつぶせ寝は胸部を圧迫させるため、とりわけ幼児に対しては危険な姿勢とされています。もっとも大人については、腹式呼吸が自然な形でしやすくなるため疲労回復の効果が高いという意見もあります。しかし、うつぶせ寝は腰を反らせているため腰痛になりやすく、首を左右どちらかに向けるため首にも負担がかかりやすい姿勢です。また、顎に負担がかかるため、顎関節症や歯並びにも影響すると言われています。さらに、顔がシーツに接していることになるため、肌に刺激を与え、シワやたるみ、肌荒れを引き起こすことがあります。
肩こりや腰痛に負担が大きく、また美容的な観点から見ても身体に影響を与えやすい姿勢です。
横向き寝
横向き寝の場合、左右どちらかを下にしているかで体に及ぼす影響も変わってきます。
右側を下にした場合は、消化器系の働きを助け、また心臓が圧迫されにくく体がリラックスしやすいと言われています。それに対して左側を下にした場合は、リンパ液の正常な排出を助けるため身体の代謝のために良いとされています。
しかし、どちらを下にしても、長時間同じ体勢でいることになるため片側の肩や骨盤に負担がかかりやすく、骨格のゆがみや肩こり、腰痛などを引き起こすことがあります。
とはいえ、横向き寝には利点があります。それは、いびきに悩んでいる方にとっては朗報です。いびきが改善されやすくなることです。
横向き寝はいびきの改善にも
就寝中、舌の付け根が喉の奥に落ち込むことにより気道が狭くなります。いびきは、舌の付け根によってのどの空気の通り道が狭くなり起こってしまうわけです。しかし、横向きに寝ると舌が左右のどちらかに寄るため、気道が確保されやすくなります。すると、呼吸がしやすくなり、いびきが改善されるというわけです。夜中に何度も目が覚めたり、翌朝だるさが残ったりしている場合は、いびきによって浅い眠りを繰り返している可能性があります。したがって、横向き寝によっていびきをかきにくくなれば、日中の眠気や体調不良が改善される可能性があります。
仰向け寝
仰向け寝は、胸部を圧迫しないため呼吸がしやすくリラックスして眠りやすい姿勢です。また、就寝中に自然な寝返りがしやすいため、寝返りによる疲労回復効果も高いと言えるでしょう。首や肩にも負担がかかりにくく、左右どちらかだけに身体の負担をかけないため、ゆがみが起きにくく、身体に優しい姿勢と言えるでしょう。しかし、いびきの観点から考えると、仰向け寝がもっともいびきをかきやすくなるため、いびきで悩んでいる方にとっては寝苦しいことがあります。
肩こり、腰痛の人におすすめの睡眠の姿勢とは?
肩こりや腰痛の人に最もおすすめな姿勢は、仰向け寝と言えます。うつぶせ寝は首、肩、腰に負担をかけやすいため避けた方が良いでしょう。横向き寝の方がリラックスできるという方もいると思いますが、肩こり、腰痛という点から見れば、横向き寝は身体のゆがみが起きやすいためあまりおすすめできません。
仰向け寝は、首や肩に負担がかかりにくく、寝返りをスムーズにできるためおすすめです。しかし、仰向け寝の場合は枕が大切なポイントになります。枕の高さが不自然に高すぎたり、逆に低すぎたりすると、首から肩にかけてのカーブが湾曲し、首を痛める原因となります。また、首の不自然な角度を支えるために肩の筋肉が緊張し、肩こりとなってしまいます。快適な睡眠を約束してくれる枕を試されるのも良いですし、ご自分の今お使いの枕にタオルなどで高さを調整するのもありですよ。
いびきでお悩みの方には横向き寝のほうが気道を確保しやすいのですが、いびきの原因が枕の高さが合わないことによる場合もあります。高すぎても低すぎても気道を狭めてしまいますので、いびきの点でも枕の高さは重要です。
仰向けで寝ているのに、夜中に何度も目が覚めてしまう人は今一度枕の高さを見直してみてくださいね。
睡眠前のストレッチで質の良い睡眠を
肩こりや腰痛がつらい方にさらにおすすめなのが、眠る前のストレッチです。一日の活動で緊張した筋肉をよくほぐし、血液の流れを改善させることで、疲労回復や寝ている間の代謝を上げる効果があります。睡眠の質を上げ、翌朝すっきりと目覚めることも期待できますよ。
ただし、眠る直前に行うと、体温が上がって寝つきが悪くなってしまうことがあります。今回ご紹介するストレッチは優しいものなのでさほど気にしなくても良いですが、入念なストレッチをおこないたい方は、就寝する1時間前にはストレッチを終えているようにしましょう。
肩こり解消ストレッチ
お仕事中、特にデスクワークではどうしても同じ姿勢で集中してしまうため、慢性的な肩こりになりやすいですよね。姿勢に気を付けていても、ふと気を抜くと肩が内側に入ってしまい背中が丸まっていることがあります。肩こり解消の秘訣は胸を開いて肩甲骨付近の筋肉をほぐすことです。
早速やり方をお伝えします。
- あぐらをかく、もしくは椅子に座った姿勢で軽く足を開いておく
- 両腕をまっすぐに上げ、そのまま肩甲骨を引き寄せるようにゆっくりと下ろす
- ゆっくりと3回繰り返す
たったこれだけです!とても簡単ですよね。ちなみにこちらのストレッチ、仰向けに寝ながらでも可能です。座りながらでしたら、お仕事の合間にもできますのでおすすめです。ご自分のデスクでも、ご自宅のリラックスタイムでも、一日数回ほぐすだけで肩こりがかなり変わってきますよ。
腰痛解消ストレッチ
腰痛解消におすすめな簡単ストレッチを二つご紹介いたします。
腰伸ばしストレッチ
- 座って右足をまっすぐ前に出し、左足を引きつけるように曲げる
- 右手は左ひざを軽く押さえ、左手は頭の後ろに置く
- 胸を開いた状態で、身体をゆっくり右に倒していく
- 腰の左側がしっかり伸ばされているのを意識しながら10秒ほどキープする
- 同じ要領で反対側もおこない、3セット繰り返す
腰のゆがみ解消ストレッチ
- 仰向けになって、膝を立てる
- 両足をくっつけて左右に揺らしていく
- 腰の筋肉をよく動かすことを意識して30秒ほどおこなう
いかがでしたか?どれも特別なトレーニングアイテムなどいらないお手軽なものばかりです。
ぜひ今日から早速お試しくださいね!
睡眠の姿勢であなたの心理が分かっちゃう?
実は睡眠の姿勢で、隠された心理状態が分かってしまうことも…!?自分のことを暴かれちゃうのって、ちょっぴりドキドキしちゃいますよね。思い当たることはないか気軽な気持ちで見てみてくださいね。それから…いつもあなたと一緒に寝ているあの人の心理ものぞいちゃいましょう!
うつぶせ寝のあなたは?
うつ伏せ寝でいつも寝ているあなたは…ずばり、欲求不満!基本的には慎重派で真面目なあなたは、物事を進める上で石橋を叩いて渡るタイプのようです。しかし、現状に不満やストレスを抱えており、思い通りにいかないときにうつ伏せになることがあるとか…。
横向き寝のあなたは?
横向き寝のあなたは、頑張り屋さん!内臓が弱っているときや、無意識にリンパの流れをよくしたいときに横向きを選ぶことがあります。お仕事や家事、育児などでお疲れではないですか?もしかしたら体が少し休息を欲しているのかもしれません。時には肩の力を抜いて、リラックスする時間も必要ですよ。
仰向け寝のあなたは?
仰向けに寝る人は、何事にもとらわれず自分のペースを守っていきたいマイペースなタイプです。他人に対して大らかではありますが、反面自分自身が束縛を嫌うため、他人から見ると自己中心的と受け取られる一面もあります。
布団に潜り込んで寝るあなたは?
深い静寂に包まれ、外の世界をシャットダウンするかのように眠るあなたは、今の人間関係において大きなストレスを抱えている可能性があります。時には旅行などに出かけ、頭を切り替えるリフレッシュも大切ですよ。
まとめ
睡眠時の姿勢は、幼少期からの癖や今使用している寝具、一緒に眠る家族やパートナーがいるかどうか、などで決まってくるそうです。毎朝どうもすっきりしない…と悩まれている方は、ご自分の睡眠の姿勢を思い返してみてください。
例えば、お子さんがいつも自分の左側で眠るために左向きの姿勢が癖になっていませんか。また、眠るときと朝起きたときの寝姿勢が違っていて、首を痛めることが多かったりしていませんか。
眠る姿勢に偏りがある場合は見直してみることをおすすめします。また、起きたときに身体に痛みがある場合は眠る前に軽いストレッチをおこない、一日がんばった筋肉の緊張をほどいてから眠りについてみてくださいね。