気を付けていても、ふとした瞬間に付いてしまう衣服のシミ。
お気に入りの服にシミを付けてしまった日には、本当にブルーな気分になってしまいますよね。
そういうシミに限って、洗濯機ではなかなか落ちてくれません。
そんな普通の洗濯では落ちにくいシミの落とし方を、裏ワザと共に調べてみました!
目次
洗濯機の仕組み
「洗濯をする」には、大抵の家庭で洗濯機を使用しますよね。
大変進化してきているこの洗濯機ですが、実際どうやって汚れを落としているのでしょうか。
ドラム式洗濯機の仕組み
現在、洗濯機には「ドラム式」と「縦型」があります。
ドラム式洗濯機は洗濯槽が斜めになっている事が多く、槽が回る事により衣服が水に叩きつけられて汚れが落ちる仕組みです。
叩き洗いが、ドラム式洗濯機の基本なのです。
縦型洗濯機の仕組み
それに対して縦型洗濯機は洗濯槽の中にたっぷり溜まった水の中で衣服がくるくる回り、その水流によって汚れが落ちます。
つまり、もみ洗いの原理を使用しているのです。
どちらも汚れはしっかりと落としてくれますが、それぞれに汚れの得意不得意はありそうですね。
しかし洗濯機はスイッチ一つであらゆる衣服等の汚れを落としてくれる、主婦の強い味方なのです。
何故シミは洗剤では落ちない?!
叩き洗いやもみ洗いを再現している洗濯機では、当然ながら洗剤を使用します。
洗剤も、年々良いものが出てきていますね。
しかしどんな洗剤を使っても、何回洗濯機で洗っても、落ちないシミや汚れが存在します。
その理由は、洗剤の成分にありそうです。
洗剤は「界面活性剤」を主成分とし、その他に「水軟化剤」や「酵素」「漂白剤」等を含んでいます。
主成分となっている界面活性剤は、衣服の繊維と汚れの間に入りこんで汚れを落とす役割を果たしています。
そんな界面活性剤をより効率良く働かせるために、水軟化剤や酵素等が作用していきます。
漂白剤も、化学的にシミや汚れの色素を取り除く役割をしているのです。
こうした作用により、洗剤は汚れを落としてくれています。
しかしこれらの成分の限界以上のシミや汚れが付いてしまっていると、洗剤では落とせなくなってしまう事になります。
最近ではシミ抜き用の洗剤も多く売られていますので、そうした場合には洗濯機で洗剤を使う前にシミ抜き剤を使用したりします。
しかしシミの種類によっては、家庭にある意外なものが使用できる事をご存じでしょうか?
そんなシミの落とし方の裏ワザを見ていく前に、衣服の知識も少し見ておきましょう。
シミ落としをする前にタグの記号の確認を!
衣服には、必ず「タグ」が付いていますよね。
このタグには、洗濯の方法やお手入れの仕方が記号で書かれています。
衣服は様々な素材で作られていますので、どれも同じ洗濯方法では傷んでしまう事があるのです。
素材になるべく負担を掛けずになるべく痛めない方法が、タグには表示されています。
洗濯機で洗う時はもちろん、手洗いで処理をする時にも予めしっかりとチェックしておきましょう。
タグの記号はたくさんありますが、ここでは洗濯に関するものをご紹介します。
(参照元:http://www.hack.co.jp/laundry.html)
また最近では海外の衣服も大変増えていますので、海外用の記号もチェックしておきましょう。
(参照元:http://sentaku-shiminuki.com/sentaku/sentaku-2-hyouzi.html)
大切な衣服を傷めないためにも、タグの確認は忘れずに行いましょう!
様々なシミの落とし方!
全てに共通して言えるポイントは、「早めに処理をする」事です。
シミが付いてしまったら、出来ればその日のうちに落としていきましょう。
また前項でもお伝えしました様に、タグの確認は必ず行います。
衣服によっては大変デリケートなものもありますので、その際にはより優しく処理する様にしましょう。
そして処理をする前には、必ず色落ちのテストを行いましょう。
色落ちテストの手順は、下記が推奨されています。
色落ちテストの手順
- 水で濡らしたタオルに、使用する液(台所洗剤やクレンジングオイル等)を付ける
- シミ抜きをする衣服の目立たない部分に、タオルでトントンと軽く叩く
- タオルに衣服の色が移る様であれば、色落ちをする衣服なのでシミ抜きは避けましょう
- タオルに色が移らない様であれば、シミ抜きが可能です
色落ちしてしまう衣服やデリケートな素材の物等は、クリーニング店にお願いしていきましょう。
では、実際にシミの落とし方をご紹介します。
ファンデーション、口紅
ファンデーションや口紅には、クレンジングオイルを使用します。
ベンジンやアルコール等でも効果は見込める様ですが、クレンジングオイルの方が身近ですね。
但し口紅は、種類によっては非常に取れにくい場合があるので注意しましょう。
- 乾いたタオルの上に、シミがついている側をタオルに当てて衣服を置く
- クレンジングオイルを付けて、ハブラシで叩く
- シミが全てタオルに落ちたら、衣服の水分をしっかりとふき取る
- 自然乾燥
ボールペン
油性ボールペンの場合には、消毒用アルコールと台所洗剤を1:1で混ぜて使用します。
しかし除光液でも代用出来るので、除光液がある場合にはおすすめです。
また、ビニールレザーや本革の製品には使用できません。
衣服の素材によっては色落ちしてしまう場合もあるので、注意して使用しましょう。
- 乾いたタオルの上に、シミがついている側をタオルに当てて衣服を置く
- 除光液を付けて、ハブラシで叩く
- シミが全てタオルに落ちたら、衣服の水分をしっかりとふき取る
- 自然乾燥
チューイングガム
チューイングガムは、べたべたしていてとても厄介ですよね。
そんなガムを取る裏ワザは、「冷やす」事にありました!
- ガムが付いている部分に氷を当てて冷やす
- ガムが固まったら、ゆっくりと剥がす
- ガムテープで残りのガムを取る
- ガムが取れたら、洗剤を付けてつまみ洗いをする
- 水ですすぐ
牛乳
牛乳のシミ取りのポイントは、洗剤の種類と水の温度です。
洗剤は、酵素配合のものを使用します。
またお湯では落ちにくくなってしまうので、必ず水で処理を行いましょう。
この方法は、母乳の場合でも使用できます。
- 酵素配合の洗剤と酵素系の衣服用漂白剤を水に溶かして桶に入れる
- 衣服をつけ置きにする
- 軽くすすいで、洗濯機で通常洗い
コーヒーやワイン
大変落ちにくく目立ちやすいコーヒーやワイン。
これらのシミには、台所洗剤が大活躍します。
またジュースのシミにも、効果的です。
- 乾いたタオルの上に、シミがついている側をタオルに当てて衣服を置く
- 台所洗剤を付けて、ハブラシで叩く
- シミが全てタオルに落ちたら、衣服の水分をしっかりとふき取る
- 自然乾燥
醤油
醤油のシミは、時間が経つにつれてどんどんと取れなくなってしまいます。
出来るだけ早めに、処理をする様にしましょう。
また、この方法はお茶や紅茶等のシミにも有効です。
- 乾いたタオルの上に、シミがついている側をタオルに当てて衣服を置く
- 台所洗剤を付けて、ハブラシで叩く
- シミが全てタオルに落ちたら、衣服の水分をしっかりとふき取る
- 自然乾燥
ミートソース
ミートソースのシミは、油分が含まれています。
しっかりと油分を浮かせる事が、シミ抜きのポイントです。
- 乾いたタオルの上に、シミがついている側をタオルに当てて衣服を置く
- 台所洗剤を付けて、油分を浮かせるために少しおいておく
- 油分が浮いてきたら、ハブラシで叩く
- シミが全てタオルに落ちたら、衣服の水分をしっかりとふき取る
- 自然乾燥
カレー
カレーのシミの場合にも、台所洗剤を使用します。
最初に、シミの部分を少し濡らす事がポイントです。
ドレッシング等のシミにも、この方法が効果的です。
- 乾いたタオルの上に、シミがついている側をタオルに当てて衣服を置く
- シミの部分を軽く水で濡らす
- 台所洗剤を付けて、ハブラシで叩く
- シミが全てタオルに落ちたら、衣服の水分をしっかりとふき取る
- 自然乾燥
汗
基本的に、汗シミは付いてすぐならば洗濯機でも取れるものがほとんどです。
しかし時間が経って黄ばみになってしまったものは、落とす事が大変難しいとされています。
中性洗剤で落ちなかったシミは漂白剤を使用しますが、その際には必ず衣服のタグを確認しましょう。
- 乾いたタオルの上に、シミがついている側をタオルに当てて衣服を置く
- 中性洗剤を付けて、ハブラシで叩く
- シミが全てタオルに落ちたら、衣服の水分をしっかりとふき取る
- 自然乾燥
血液
怪我をしてしまったりした時に、衣服に付いてしまった血液。
これは、洗剤ではなかなか落ちません。
血液のシミを落とす時には、シャンプーがBESTです。
- シミ部分にシャンプーを付けて、もみ洗いをする
- シミが落ちたら、しっかりとすすぐ
- 自然乾燥
まとめ
毎日の生活の中で、欠かせない家事である「洗濯」。
しかし日常生活の中には、シミの原因となるものがたくさん潜んでいます。
決して避けては通れない衣服のシミ落としですが、落とし方はシミによって様々です。
シミ抜き用の洗剤をたくさん買っておくのも良いですが、身近なものでもシミ抜きは可能です。
それぞれのシミに合った方法でシミを落とし、洗濯のストレスを減らしていきましょう。
また洗濯やシミ落としの際には、必ずタグを確認していきます。
家庭でのシミ抜きが難しい場合には、クリーニング店にお任せする方が安心です。
使用できる洗剤や洗濯方法をしっかりと守って、大切な衣服を傷まない様に洗っていきましょう。