断乳と卒乳どちらがいいの? それぞれの違いと効果的なやり方とは?



赤ちゃんの離乳食がスタートして数か月が経つと、徐々に授乳をやめるタイミングについて考えるママも多いでしょう。自然なタイミングで授乳をやめたい人もいれば、お仕事復帰のタイミングまでには、と考えている人もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、卒乳や断乳を考えているママのために、卒乳と断乳の基本的な違いから、効果的な進め方までご紹介します。

目次

  1. 卒乳と断乳の違いって?
  2. 卒乳?断乳?どちらがいいの?
  3. 卒乳・断乳のために前もって確認しておく4つのポイント
  4. 卒乳を進めよう!効果的な方法とは
  5. 断乳を進めよう!効果的な方法とは

断乳と卒乳の違いって?

卒乳と断乳を混同して考えている人も意外と多いのが実際のところ。
まずは卒乳と断乳の違いを知りましょう!

卒乳とは?

卒乳とはその名の通り、赤ちゃんが自然におっぱいを欲しがらなくなり授乳を卒業することです。ただし、赤ちゃんだけに卒業をまかせるのではなく、ママの側も計画を立ててスムーズにおこなうことを言います。
一昔前は断乳によりおっぱい離れを進めるのが当たり前だったようです。

しかし最近は、子どもの気持ちを優先させたいという思いから、卒乳を選択する人が多くいらっしゃいます。ママと赤ちゃんのスキンシップの手段として、1歳以降の授乳を勧める専門家もおり、日中に受けた刺激やストレスを夜間の授乳のスキンシップで解消できるという意見もあります。

ママと赤ちゃんが納得できるタイミングで卒業を決めることが卒乳において重要なポイントです。

断乳とは?


断乳とは、ママやパパ側の理由により、日にちを決めて授乳を中止することです。
赤ちゃんの気持ちを優先して、卒乳を選ぶ人も多いということですが、卒乳が計画通りに進まなかった場合はどうでしょうか。

1歳過ぎても離乳食の食べが悪く授乳に負荷がかかり、ママが体を壊す可能性があるかもしれません。お仕事復帰後の夜間の授乳が、精神的なストレスになってしまうママもいます。

また、乳腺炎などのトラブルになりやすいおっぱいを持つママにとっても、授乳を続けることはつらいでしょう。さらに、下の子の妊娠により、やむを得ず断乳するということもあります。

卒乳にするか、断乳にするか、どちらにしても、計画を進めるにはママとパパがよく話し合い、協力していく必要があります。

卒乳?断乳?どちらがいいの?


まずは、すぐに母乳を中止しなければならないママ側の理由があるかどうかによります。

ママの体調不良やおっぱいトラブル、仕事復帰など授乳を続けられない場合は断乳を選択するのが良いでしょう。

子どもの離乳食の食べが良く、授乳回数が自然に減っている場合や、おっぱいなしでの寝かしつけがスムーズにできるようになってきた場合は、卒乳を選択するのがおすすめです。
授乳以外のスキンシップがしっかりとれていて、子どもがおっぱいへの執着を見せないようであれば、自然に卒乳へと進めることができます。

卒乳・断乳のために前もって確認しておく4つのポイント

さて、卒乳、断乳を進める前に、必ず確認しておきたいポイントがあります。赤ちゃんの心と体の健康のために必要なポイントです。
一緒に確認していきましょう!

離乳食が食べられているか


大切なポイントは、授乳に代わる水分や栄養を摂れるか?という点です。

コップやマグ、ストローを使って、おっぱい以外から水分を摂る練習はできていますか?
母乳をまだかなり飲んでいるけれど断乳を考えている、という場合は、離乳食をほとんど食べず困っている…なんてこともよくあります。その場合は、量は少なくても月齢に応じた離乳食を食べることができているかを確認してみてください。
断乳後に食欲が増し、モリモリと食べられるようになることがあります。

逆に、離乳食をしっかり食べていて、おっぱいはくわえているだけの場合や、集中して飲んでいない様子が見られるのであれば、赤ちゃんの卒乳を促すタイミングだと言えるでしょう。

ママの言っていることが分かるか


自分でコップを持って水を飲める、離乳食が進む月齢というのは、平均的に1歳から1歳6か月頃のようです。
その頃には、赤ちゃんはママやパパの言うことを少しずつ理解できるようになっています。例えば、「おいで」というと歩いて来たり、「バイバイ」というと手を振ったりします。

卒乳、断乳において「言葉が理解できている」というのは一つの大事なポイントです。計画的な卒乳、断乳では、日にちを決めて実行していきますが、その際に、赤ちゃんに言い聞かせることが大事なポイントになります。まだ何を言っても分からないのでは…と思われるかもしれません。しかし、赤ちゃんが自分なりに聞いたことを理解し、心の準備をしていくために必要になります。言い聞かせができるかどうかも、一つの目安にしてください。

ママも赤ちゃんも元気かどうか

特に断乳中は、ママの体力が疲弊し、免疫力が落ちやすくなります。
赤ちゃんもストレスを感じて情緒不安定になり、体調を崩しやすいため、親子双方が元気なときにおこないましょう。

卒乳を進めているときや、断乳中にはパパやほかの家族の力も必要になってきます。
ご家族みんなの健康状態が万全のときにおこなうのが望ましいでしょう。

おっぱいトラブルがおきたときのために病院を調べておく

もし計画を進めている間に、乳腺炎などになってしまった場合のことを考えて、緊急時におっぱいを見てもらえる助産院や母乳外来を調べておくことも重要です。

特に断乳は、ママ側が余裕を持ったスケジュールで実行したいため、連休中や長期休暇中に行う場合が多いようです。しかし、いつも相談している助産院がやっていない…なんてこともよくあります。

万が一、おっぱいトラブルがおきたときに駆け込める助産院やおっぱい外来を確認してから計画を進めましょう。

卒乳を進めよう!効果的な方法とは

卒乳の進め方をさっそく見ていきましょう。

1.卒乳する日を決める

まずは、この日に卒乳する!という目標日を設定します。

そして、1か月くらい前から、「もうすぐおっぱいとバイバイだよ」と声掛けをしていきます。あまり早くから言い過ぎるとおっぱいに執着しすぎたり、不安になったりするので、1か月くらい前が良いでしょう。

2.授乳時間、授乳回数を減らしていく

最初は、授乳時間を減らしてみます。その後、一日の授乳回数を1回また1回と減らしていきます。外遊びや、お友達との遊びで気を紛らわすように努めましょう。

授乳の回数を少しずつ減らしていくことで、ママの母乳の分泌を減らすことができます。
慣れてきたら、昼間の授乳をやめて、夜だけにしてみましょう。

そして、寝かしつけのときもおっぱいに頼らないやり方を少しずつ試みてください。お話や、トントン、抱っこ、足のマッサージなど就寝前のルーティーンを作ることはおすすめです。

3.食事の時間を規則的に

朝ごはんを食べる習慣をつけるために、朝の授乳は少なめにして、朝ごはんを食べるように促しましょう。とはいっても、朝ごはんがなかなか食べられない子も多いでしょう。とりあえず、座って食卓を囲める習慣から身に着けられれば大丈夫です。

少しでも楽しく食べられるように、食べやすいものから与えたり、新しいエプロンやカトラリーなどのアイテムに頼るのも効果的です。
間食のお菓子は少なめにして、昼、夜の食事をしっかりとれるように進めていきましょう。

規則正しい食生活をおこなうことも卒乳にとって大切なポイントです。

4.一週間前になったらカウントダウン

目標の一週間前になったら、一緒にカレンダーを見ながらカウントダウンをおこなってみましょう。
「今日がここだよ。あと何日でおっぱいとバイバイだからね」と言い聞かせをしてみてください。

卒乳へ!


予定の日にちになったら、最後におっぱいを飲ませた後、もういらないかを確認します。もういらない、となったら「これでおっぱいとバイバイだからね」と言ってバイバイをさせます。
この頃には、ほとんど夜間の授乳だけになっているはずです。

夜の寝かしつけであまり苦労しないように、卒乳から3日間は、日中のうちに外遊びなどでへとへとにさせてコテンと寝られるようにさせましょう。
寝る前にぐずったら、麦茶などを飲ませると同時に「おっぱいはバイバイしたよね」と言い聞かせてみましょう。泣いて欲しがっても与えないようにしますが、子どもが体調を崩したり、ぐずりがひどい場合には時間を置いて再チャレンジを試みます。

断乳を進めよう!効果的な方法とは


次に、断乳の進め方を見ていきましょう。

1.断乳する日を決める

断乳の場合も、卒乳と同じように目標日を設定したら、1か月くらい前から、「もうすぐおっぱいとバイバイだよ」と声掛けをしていきます。

また、大好きなおっぱいとバイバイしても「ママは○○ちゃんが大好きだよ!」など愛情表現やスキンシップをたくさんとって不安を和らげることも大切です。言い聞かせをおこなうと、おっぱいをたくさん飲もうとする子どももいますが問題はありません。「おっぱいとバイバイなんだ」という意味を理解している証拠になります。

また、保育園に通っているお子さんの場合は、先生やお友達のママなどに「おっぱいとバイバイできる?がんばれ!」などと声かけてもらって子どものやる気を引き出すことも効果的です。

2.断乳の日までしっかり飲ませる

卒乳と大きく違うポイントですが、断乳の場合は、決行する日までしっかり飲ませたほうが効果的です。最後の授乳は、朝ごはんの後、お昼ごはんの後、寝かしつけまでなどご家庭によって色々なタイミングがあると思いますが、おすすめは、日中、言い聞かせと一緒におこなうことです。お昼ご飯の後だと、お昼寝のタイミングもありますが、子どもによっては午前中の方が機嫌が悪い子もいます。その子のタイミングに合わせましょう。

最後の授乳のときには、もういらないかを確認します。もういらない、となったら「これでおっぱいとバイバイだからね」と言ってバイバイをさせます。

3.断乳は夜間が勝負

断乳から3日間、特に初日と2日目の夜間は、泣きじゃくる子どもをあやすのに、ママもパパも疲弊するでしょう。しかし、抱っこと言い聞かせ、お茶を与えることなどでなんとか乗り切ってください。

卒乳の場合と同じように日中のうちに外遊びなどでへとへとにさせてコテンと寝られるようにするのは良い方法です。
断乳の際に、おっぱいに絵を描いて見せる方法を推奨する人もいます。効果的な場合もありますが、子どもによっては大好きなおっぱいが変わってしまったことがショックで、ぐずりがひどくなる場合があります。その子によって反応が違いますので、注意が必要です。

断乳後、泣かずにおっぱいを我慢できるようになってきます。たくさん褒めて抱きしめるなどスキンシップを心がけてください。

ママのおっぱいケアも忘れずに!

断乳から3日間は、ママのおっぱいも張りが強くなり、人によっては石のように硬くなることがあります。

断乳をはじめてしばらくは、乳製品や糖類、お菓子は避け、野菜中心の食生活を心がけてください。
搾乳の量やマッサージなどは助産院や母乳外来で事前に相談をしてください。
しこりが残ったままにならないようにしっかりケアをする必要があります。

まとめ

授乳が終わることは一つの成長の節目になります。ほっとする反面、さびしさも感じるかもしれません。
子どもにとって大切なのはこれからのママやパパとの信頼関係です。授乳が終わってもスキンシップを多くとり、子どもを安心させることに努めてください。

パパや周りの人のサポートも頼って、子どもがおっぱいだけに執着しすぎないよう気を紛らわしつつ進めてくださいね。

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