いつの間にか出来ている、黒い点。
それは体のみならず、顔にだって容赦なくできるものですよね。
大変大きな悩みともなり得る、ほくろ。
ほくろは、一体何故できてしまうものなのでしょうか。
また、その治療方法も併せてご紹介していきます。
目次
ほくろは何故できる?
ほくろは、メラニンやメラノサイト(色素細胞)が一部に過剰に集中した事でできるものです。
主に紫外線や外部からの刺激が原因で、メラニンやメラノサイトは集中してくると言われています。
実際メラニンは皮膚を守る働きをしている成分で、元々は体に必要なものなんです。
しかしこれが過剰に集中して生成されてしまう事で、ほくろとなってしまうのです。
このメラニン、様々な理由で過剰に生成されてしまうと言われています。
まずは、外部からの刺激です。
肌へのダメージや擦れなどの摩擦、そして圧迫といったダメージでも、メラニンは多く生成されます。
またメイクだって、肌へのダメージとなってくる事があります。
そして肌へのダメージとしては、紫外線も大きな要因となっています。
紫外線を多く浴びてしまうと、肌を守るためにメラニンが多く生成されるのです。
それ以外にも、不要になったメラニンが排泄されなくなるとほくろになってしまう事もあります。
例えばストレスや寝不足の場合は、メラニンが排泄されずにどんどんと溜まってしまいます。
さらに食生活や妊娠・出産なども、ほくろの原因となる事があるんですよ。
またこれらの要因が連続して続く場合、ほくろが大きくなってしまう事もあります。
赤ちゃんにはほくろがない?!
生まれたばかりの赤ちゃんでも、先天的にほくろがある事があります。
これは、先天性色素母斑と呼ばれています。
また2歳頃からほくろが出てくる場合には、後天性なもので一般的なほくろとなります。
この他、加齢によってほくろが増えるケースも多くなっているんですよ。
更に、妊娠すると胎児を守るために分泌されるプロゲステロンによってほくろが増える事も多くなっています。
ほくろとシミの違い
メラニンと言えば、シミを連想する人も多いのではないでしょうか。
シミも、メラニンの過剰生成によるものですよね。
シミの場合は、メラニンが肌に残り皮膚の基底層に溜まってしまう事により発生します。
それに対してほくろは、メラノサイトが変化した母斑細胞という細胞のかたまりの事を言います。
細胞のかたまりなので、ちょっともりあがった形となっている訳なのですね。
ほくろの種類
ほくろと一口に言っても、実は良性と悪性の2種類があります。
良性のほくろ
良性のほくろは、一般的に言う「ほくろ」そのものですね。
そのほとんどが5㎜以内で、数年から数十年という長い年月をかけて大きく成長していきます。
悪性のほくろ
悪性の場合、メラノサイトが悪性化して腫瘍となった状態です。
これをメラノーマと言い、皮膚腫瘍に分類されるものとなります。
体のどこにでもできる可能性がありますが、日本人の場合には特に足の裏や爪などに発生するケースが多くなっています。
また皮膚でなくても、口の中や目にできる事もあるんですよ。
このメラノーマは、半年から一年という短い期間で急激に大きくなる事がポイントです。
また、下記の項目についても確認してみましょう。
- 形が左右対称ではない
- 端がギザギザしている
- 端の境界が鮮明だったり不鮮明だったりする
- 色が単一ではなく、ムラがある
- 6㎜以上で、大きい
これらに当てはまる場合には、悪性である可能性が高いと考えられます。
ぜひ、早めに医療機関で受診していきましょう。
ほくろの治療方法とは?
ほくろは、人によっては大きな悩みとなる可能性があるものです。
このほくろさえなければどんなに良かったか…そんな事を考える人も多いですよね。
ほくろは、皮膚科などで治療する事ができます。
自宅でも、ほくろ除去クリームを使えば治療する事は可能です。
しかし確実にしっかりと治療するのならば、やはり医療機関での施術が安心ですね。
そんなほくろの治療方法を、細かく見ていきましょう。
1.くり抜き法
くり抜き法は、ほくろを円形にくり抜く治療法です。
パンチの様な特殊な医療器具を使い、ほくろの黒い部分を取り除くのです。
これによってできる傷は、自然治癒によってふさがっていきます。
費用は、1万円~3万円ほどとなっています。
2.切開縫合法
メスで切開してほくろを除去して縫合するのが、切開縫合法です。
背中や胸などのほくろに対して行われる事が多い施術方法で、大きいほくろの除去にも用いられます。
費用は、1万円~3万円ほどの事が多くなっています。
3.凍結法
凍結法は、ほくろを液体窒素で焼き切る治療法です。
マイナス196度という低温で焼き切って、ほくろを取っていきます。
費用は1000円~1万円と、低価格なのが特徴ですね。
4.炭酸ガスレーザー
皮膚の中にある水分に反応する特殊な炭酸ガスレーザーで、ほくろを細胞ごと蒸発させるのが炭酸ガスレーザー治療法です。
傷跡が残りにくいのが特徴で、多くの医療機関で取り入れられています。
2000円~4万円と、費用には大きく開きがあるので医療機関で相談していきましょう。
5.Qシッチヤグレーザー
Qシッチヤグレーザーは、レーザーによってほくろの元であるメラニンを破壊していきます。
小さく盛り上がっていないほくろに対して行われる事が多く、傷跡が残りにくくなっています。
こちらも費用は2000円~3万円と、大きく変わってくるので相談しつつ施術を受けていきましょう。
6.電気メス
電気メスで色素を削っていくのが、電気メス治療法です。
色素を削ると同時に、電気の熱で皮膚を固めながら施術していくのが特徴ですね。
費用は、6000円~3万円ほどとなっています。
治療にかかる期間は?
治療にかかる期間は、施術方法によって変わってきます。
レーザー治療の場合には、だいたい数回ほどの施術が必要です。
それに対して手術の場合は、一回の施術で終わるケースがほとんどです。
またレーザー治療の場合は、ほくろが再発する可能性があります。
これは、メラニンを取りきれない事があるからと言われています。
それに対して手術は、再発の可能性が比較的低いとされているんですよ。
どうやって治療法を選ぶの?
小さなほくろであれば、炭酸ガスレーザーがおすすめです。
ほくろが大きめであれば、電気メスなどの方が有効となってきます。
また6㎜以上のほくろであれば、切開縫合法などが効果的です。
この様に、ほくろの状態によっても有効な治療法は変わってくるんですよ。
ぜひ、医師とじっくり相談して決めていきましょう。
ほくろの治療に保険はきくの?
ほくろの治療を受ける場合は、皮膚科か美容外科となってきます。
皮膚科は、保険適用となるので比較的費用が安く済みますね。
それに対して美容外科は、適用外のケースがほとんどなんです。
そのため、美容外科の方が費用は高くなる事が多くなっています。
しかしやはり美容外科の方が、綺麗に仕上がるイメージはあるかもしれません。
ここは、費用や医療機関との相談を経て決めていけると良さそうですね。
ほくろを予防する方法6選!
できればできて欲しくない、ほくろ。
そんなほくろを予防するための方法を6つ、ご紹介していきます!
1.紫外線対策を徹底する
メラニンが生成される一番の原因である紫外線は、徹底的に対策をしていきましょう。
一年中、帽子や日傘などを活用して紫外線対策をしていけると良いですね。
特に紫外線の強い夏場は、日焼け止めクリームも併用していけるとベストです。
2.栄養バランスの良い食生活
栄養バランスの良い食事は、肌の代謝を促してくれます。
特にビタミンは肌に良いとされている栄養素で、緑黄色野菜などに多く含まれています。
逆にカフェインやファストフード、たばこは代謝を下げてしまうので極力避けていきましょう。
また冷たい飲食物も代謝を下げるので、なるべく避けると良いですね。
3.ストレス発散
ストレスは、ホルモンバランスの乱れを招いてしまいます。
すると肌のターンオーバーが乱れて、メラニンを正常に排出できなくなってしまうのです。
そのため、ストレスはこまめにしっかりと発散していく習慣をつけていきましょう。
4.十分な睡眠
睡眠は、肌の正常なターンオーバーに欠かせない要素です。
十分な睡眠時間と質の良い眠りが可能な環境を整えて、深い眠りを実現していきましょう。
5.体を動かす
体を動かすと、血流が促進されてメラニンが効率的に排出されます。
また代謝もアップするので、ターンオーバーも正常になるんですよ。
少し体を動かすだけでも、動かさないより全然効果的です。
6.入浴
入浴は体を温めてくれるので、血流の促進に繋がります。
また体温も上がって、代謝アップ効果も見込めるんですよ。
こうした効果から、ターンオーバーが正常になる事とメラニンの効率的な排出が可能なのです。
まとめ
ほくろは、徐々に大きくなってきて気付けば目立つほどに大きくなっている事がほとんどです。
しかしほくろは、先天的なものでない限り生活習慣の改善で少なくしたり薄くしたりする事が可能なものです。
更に今ではほくろに有効な治療法もたくさんあるので、ほくろで悩んでいる様であれば治療という方法も一度検討してみましょう。
ほくろは、その人にとってとても大きな悩みになり得ます。
そんな悩みは、治療を受ける事でなくす事ができるかもしれません。
また治療には保険が適用される事も多いので、お金も莫大にかかる訳ではありません。
手術が怖いという人は、レーザーでの治療もおすすめですよ。
そして何よりほくろができにくい環境を整える事ができれば、そんな悩みもなくて済むのです。
ほくろの予防は、日々のちょっとした工夫でできるものばかりです。
ぜひ今日から、こうした工夫を駆使してほくろを予防していきましょう!