一人一台が当たり前となってきている、スマートフォン。
街に出ても電車でも、どこにいてもスマートフォンを見ている人が多いのではないでしょうか。
調べものにしてもコミュニケーションにしても大変便利なスマートフォンですが、その依存性が問題視される事も多くなってきました。
そんなスマートフォンの依存性について、原因と対策をまとめてみました。
目次
スマートフォンには依存性がある?
スマートフォン自体には、もちろん依存性はありません。
しかしその使い方によっては、大きく依存してしまうケースも多くなっています。
スマートフォンは、調べる・コミュニケーションを取る・ゲーム・カメラなどの機能においてマルチな機器になっています。
そのため、スマートフォンがあれば多くの事をこなせる様になってきているのです。
趣味から仕事に至るまで、スマートフォンがあればだいたいの事ができてしまうといっても過言ではないかもしれませんね。
そんなスマートフォンだからこそ、依存性が指摘されているんです。
実際、スマートフォンに依存している可能性がある人は大変多くいます。
中でも高校生では、なんと9割近くがスマートフォンに依存している可能性があるとされているのです。
ではスマートフォンに依存すると、どんな影響があるのでしょうか。
スマートフォンに依存する事で考えられる悪影響とは
スマートフォンに依存してしまう事で考えられる影響としては、主に下記3つに分類されます。
1.事故の可能性
スマートフォンに依存していると、移動している最中でもスマートフォンを見る様になります。
歩きながら、自転車を運転しながら、車を運転しながらでもスマートフォンが気になって見てしまうのです。
スマートフォンに気を取られてしまうと、注意力が散漫になる上に視界も大幅に狭まってしまいます。
すると、当然事故に繋がる可能性が高くなりますよね。
中には、大事故となってしまう事だってあり得るのです。
2.精神的な病気の発症率を上げる
スマートフォンに依存する事で、うつ病などの精神的な病気の発症率も上がるとされています。
SNSなどで周囲と必要以上に比較してしまったり、様々な情報が飛び交っている中で間違った情報を信じてしまう事などが原因として挙げられます。
その上スマートフォンばかりを使用していて、実際に人とのコミュニケーションが不得意となってしまう事もあるのです。
3.健康を害する
スマートフォンは、精神的な病気のリスクを上げるだけではありません。
肉体的にも、健康を害してしまう可能性があるのです。
これについては、これから詳しくご紹介していきましょう。
スマートフォンに依存する事による健康被害とは?
スマートフォンと健康は全く別物と考えられがちですが、実は密接な関係があります。
スマートフォンに依存してしまうと、様々な健康被害が出てしまうものなんですよ。
1.ブルーライトの影響
スマートフォンの画面からは、ブルーライトが発せられています。
このブルーライトによる影響は様々あり、代表的なものでは眼精疲労や頭痛といった症状があります。
さらには、睡眠障害や肥満、ガンのリスクが高まる可能性もあります。
2.スマホ老眼
老眼と言えば、40~50代以降に発症する事が多いものですよね。
しかしスマートフォンに依存してしまうと、目のピント調節機能が衰えてしまい若くても老眼になってしまう事があります。
スマートフォンの画面は目と非常に近く、依存していると長時間画面を見続けてしまう事が原因です。
3.ストレートネック
スマートフォンを見る時、ちょっとうつむいた感じになる人がほとんどですよね。
これを長時間続けてしまう事で、ストレートネックになる事があります。
首の筋力が、頭の重さを支えきれなくなってしまうのです。
ストレートネックが悪化すると、肩こりや吐き気、めまいなどの症状に発展してしまう事もあります。
4.腱鞘炎
スマートフォンの操作では、親指を使うケースが多くなっています。
これによって、腱鞘炎になってしまうリスクが高まります。
指以外にも肘や肩にも無理な負担がかかり、痛みやしびれが出る事もあるんですよ。
5.顔の筋肉の衰え
これは健康とはちょっと違うかもしれませんが、スマートフォンばかり見ていると、顔の筋肉が衰えてしまう事を知っていますか?
スマートフォンを見ている時って、無表情になっている事が多くあると思います。
顔の筋肉を使う時間が短くなってしまうからこそ、筋肉はどんどんと衰えてしまうのです。
するとシワやたるみが助長されてしまい、実年齢よりも老けて見える様になってしまいます。
スマートフォン依存症とは?
スマートフォンは、今や誰もが様々な用途で使用している電子機器です。
でも、いったいどこからが「依存症」となるのでしょうか。
まずは、下記の項目について自分自身をチェックしてみましょう。
- 夜寝る前と朝起きてすぐはスマートフォンチェック
- トイレもお風呂もスマートフォンと一緒
- スマートフォンチェックは、30分毎
- 食事中でも、スマートフォンが気になる
- スマートフォンを見ていて、人との会話が上の空になる
- スマートフォンが手元にないと、強烈に不安を感じる
これらの項目に複数該当する場合は、スマートフォン依存症の可能性があります。
まずは依存症である認識を持って、スマートフォンに頼りすぎない様に心がけていきましょう。
スマートフォン依存症で睡眠不足?!
20代の約4割が、スマートフォンによる睡眠不足であると言われている現代。
スマートフォンの画面から発せられているブルーライトは、脳を覚醒状態にしてしまいます。
そのため就寝前の時間にスマートフォンを見ていると、入眠しにくくなってしまったり眠りが浅くなってしまう事があるのです。
睡眠不足になると、肉体的な疲労が十分に取れなかったりストレスが上手に解消されなくなってしまいます。
すると健康がおびやかされる事はもちろん、うつ病などになりやすくなってしまうとも言われているんですよ。
だからこそスマートフォン依存症は、自分自身で日頃から注意していかなければならないのです。
スマートフォン依存症は自殺率を上げる?!
スマートフォン依存症は、睡眠不足などの健康だけが心配というものではありません。
なんと、自殺率をも上げているとされているのです。
一日に5時間以上スマートフォンを使用している若者では、その約48%もが自殺を考えたり計画した経験があるとされているのです。
それに対し、スマートフォン使用が一日1時間程度である若者は、自殺を考えたり計画した事がある人は約28%にとどまっています。
スマートフォン依存症によって、実際に友人や家族などとのコミュニケーションの機会が減ってしまう事が、こうした結果の原因と言われているんですよ。
またSNSなどで他人の生活を簡単に垣間見れる時代だからこそ、どうしても自分との比較をしてしまったり劣等感を感じてしまうというケースがあるのです。
スマートフォン依存症は、もはや生死をも左右する大事と言えます。
スマートフォン依存症は脳へも悪影響!
スマートフォン依存症になってしまうと、脳にも物理的な影響があるという調査結果が発表されています。
脳内の神経伝達物質などに変化があり、これによって体にも様々な影響が出る事が懸念されているのです。
スマートフォン依存症は、人間の中枢とも言える脳までも悪影響を及ぼしてしまうものなんですね。
スマートフォン依存の原因
スマートフォンに依存してしまう原因は、何を差し置いてもスマートフォンの便利さが一番の要因と言えます。
少し前ならば、新聞やテレビニュースでしか手に入らなかった情報を簡単に手のひらで入手できる。
SNSなどで、簡単に友人とやりとりができる。
ゲームや動画も手軽に見られる。
綺麗な写真が、すぐに撮れる。
自分の好きな時に、好きなだけ好きな事がスマートフォンでできてしまうのです。
だからこそ、スマートフォンには依存性が出てきてしまうのではないでしょうか。
スマートフォンが便利になればなるほど、スマートフォン依存症になってしまう人は増えてしまう可能性が高いのです。
スマートフォン依存症の対策まとめ
ではスマートフォン依存症にならないためには、どうしたら良いのでしょうか。
またスマートフォン依存症から脱するための対策としても、下記を心がけてみましょう。
- スマートフォンの置き場所を決めて持ち歩かない
- 通知の音量を最小にしておく
- スマートフォンを見る時間を決めておく
- 予備バッテリーは持ち歩かない
- スマホを使っている時間を、趣味の時間に当てる
- トイレ、お風呂、食事の時間はスマートフォンを見ない
これらを意識するだけでも、スマートフォンに対する依存性は大きく変わってきます。
もちろん、これらを実行するのに最初は大変なストレスが付いてくる事でしょう。
しかし数日もすれば、スマートフォンから離れた生活にも慣れてきます。
そうすれば、スマートフォン依存による悪影響を大きく緩和する事ができるのです。
ぜひ今日から少しずつ意識して、スマートフォン依存症を予防・改善していきましょう。
まとめ
スマートフォンの中には、それは魅力的なコンテンツがたくさん詰まっていますよね。
だからこそ、人はスマートフォンのとりこになってしまうのです。
もちろん、スマートフォンは私たちの生活をより快適なものにしてくれます。
これは言うまでもない事で、スマートフォンによるメリットも非常に多くある事も事実です。
しかしそんなスマートフォンに依存しすぎてしまうと、私たちには多くのデメリットも付いてきてしまいます。
せっかくの便利ツールである、スマートフォン。
デメリットは最小限にして、メリットを最大に活かしていきたいものですよね。
そのためにはスマートフォンを一旦置いて、ネットの世界から離れて過ごす時間も必要なのです。
ちょっと顔を上げれば、スマートフォンとのより良い付き合い方が見えてくるかもしれませんよ。